「Windows 10」の春のアップデート(20H1/2004)で「Cortana」の消費者向けスキルは終了
MicrosoftのAIアシスタント「Cortana」は、「Windows 10」の春のアップデートで「Microsoft 365」のプロダクティビティ機能が強化され、音楽再生やスマートホームなどの消費者向けスキルは使えなくなる。
米Microsoftは2月28日(現地時間)、「Windows 10」の春のアップデート(コードネーム「20H1」、正式バージョン「2004」)でのAIアシスタント「Cortana」の更新について説明した。
「Microsoft 365」とより強く統合された、セキュアでプロダクティビティ(生産性)に特化したアシスタントになる。利用するにはMicrosoftアカウントあるいは企業や学校のアカウントにログインする必要がある。
これまで利用できた音楽再生、スマートホーム、サードパーティー製のスキルなどの「消費者向けスキル」は、Windows 10のCortanaでは使えなくなる(AndroidおよびiOSのCortanaアプリでは利用可能)。例えばHarman Kardon製スマートスピーカー「Invoke」はWindows 10からは操作できなくなる。
また、サポートが終了しているバージョンのWindowsでは20H1へのアップデートのタイミングでCortanaが使えなくなる。Android向けの「Microsoft Launcher」でのCortanaサービスは、4月末に終了する。
新しいプロダクティビティ機能としては、米国の英語ユーザーのみ、以下のことがCortanaへの音声あるいはテキスト入力でできるようになる。米国以外でも将来的には可能にする計画。
- 連絡先やファイルの検索
- メールの作成
- 予定表の確認
- リマインダーの作成
- Microsoft To Doのリスト作成
Windows 10の春のアップデート(20H1)の日程はまだ発表されていない。2019年の春のアップデート(Windows 10 May 2019 Update)は5月だった。
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