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AmazonのベゾスCEOに下院が証言要請 不正競争報道で
米下院が、Amazonのジェフ・ベゾスCEOに証言を求めた。同社がサードパーティ販売業者の機密データを使って競合製品を開発していると指摘する報道が真実であれば、昨年の公聴会での同社の証言と矛盾する。
米連邦議会下院司法委員会は5月1日(現地時間)、米Amazon.comのジェフ・ベゾスCEOに対し、同社の不正競争問題について証言するよう要請したと発表した。ベゾス氏への要請書簡には公聴会の日程などは記されていない。
米Wall Street Journalが4月23日付の記事で、Amazonが自社のプラットフォーム上で営業するサードパーティの販売業者の機密データを使って競合製品を開発・販売していると報じたことを受けたもの。
委員会は、この報道が真実であれば、昨年7月の公聴会でAmazonが行った証言と矛盾しており、刑事責任が問われるとしている。また、昨年9月にデジタル市場におけるAmazonの役割を調査する目的で、関連する文書を要求したにもかかわらず、Amazonは適切に対応していないと指摘した。
委員会はベゾス氏への書簡で「進行中の調査、最近の報道、以前の公聴会でのAmazon幹部の証言に照らし、AmazonのCEOとして委員会の前で証言することを求める」と要求した。
本稿執筆現在、Amazonからの発表はまだない。
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