Facebook、GIFアニメの「GIPHY」を買収 Instagramに統合の計画
FacebookがGIFアニメコミュニティのGIPHYを買収すると発表した。買収完了後、傘下のInstagramに統合する。TwitterやSlackなど、多数のサービスで利用されているGIPHYのAPIの提供は継続する。
米Facebookは5月15日(現地時間)、GIFアニメコミュニティの米GIPHYを買収することで合意に達したと発表した。買収総額は公表されていないが、米Axiosによると、約4億ドル(約428億円)という。
買収完了後、GIPHYはブランドを残したまま、Facebook傘下のInstagramに統合される見込み。GIPHYのGIFライブラリをInstagramをはじめとする「Facebookファミリー」製品と統合することで、投稿に従来よりさらに手軽にGIFアニメを追加できるようにする計画だ。
同社は既に何年もの間、Facebookファミリー製品でGIPHYのAPIを使っている。Facebookファミリー製品でのGIF投稿の50%はGIPHYのもので、その半数はInstagramへの投稿という。「InstagramとGIPHYを統合することで、ユーザーはストーリーやDMで完璧なGIFをみつけられるようになる」としている。
なお、GIPHYのGIFライブラリとAPIは買収完了後も従来通りパートナーも利用できる。TwitterやSlackなど、多数の企業がGIPHYのAPIを使っている。
GIPHY(ギッフィーと発音する)は2013年創業のニューヨークに本拠を置く非公開企業。ユーザーは自作のGIFアニメを投稿したり、投稿されたGIFアニメを検索して自分のSNS投稿などにエンベッドしたりできる。1日当たり100億点以上の作品(GIFやスタンプ)を、7億人以上のユーザーに提供している。GIFアニメは、絵文字と同様に、驚きや怒り、笑いを表現するために利用される。
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この発表後、Slackで「Mark Zuckerbergを検索してもGIFが出てこない」といううわさがあったが、GIPHYのコンテンツ責任者、タイラー・メンゼル氏は「『マーク・ザッカーバーグ』のGIFを削除しているという報告があるが、これは真実ではない。われわれが削除するのはガイドライン違反なコンテンツだけだ」とツイートし、これを否定した。実際にGIPHYで「Zuckerberg」を検索してみたところ、マーク・ザッカーバーグCEOのGIFアニメが多数表示される。
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