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ソフトバンク、新卒採用の動画面接にAI導入 所要時間を7割削減へ
ソフトバンクが、新卒採用の動画面接にAIによる評価を取り入れると発表。過去の動画などを学習させ、評価を自動で算出できるようにする。選考に要する時間を約70%削減する見込み。
ソフトバンクは5月25日、新卒採用の動画面接にAIを導入すると発表した。5月末から、AIベンチャーのエクサウィザーズと共同開発したAIを使って動画を分析し、合否を判定する。動画面接の選考に要する時間を約70%削減できるという。
同社は就活生の移動時間の軽減などを目的に、1月から新卒採用で動画面接を開始。グループディスカッションや集団面接を廃止した。動画面接では、事前に設定した質問に就活生が答えている様子を撮影・提出させ、内容を人事担当者が評価している。
動画面接は1月以前から、インターンシップの選考でも実施していた。今回使用するAIの開発に当たっては、インターン生の選考で提出された動画データと、熟練の採用担当者による評価データをAIに学習させ、評価を自動で算出可能にした。
AIが採用基準を満たすと判断した動画は合格になり、応募者は次の選考に進む。不合格と判定した動画は人事担当者が内容を確認し、あらためて合否を判断することで、選考の正確性を確保する。
同社は2017年5月から、新卒採用のエントリーシートの評価に日本アイ・ビー・エムのAI「Watson」を導入するなど、AIを使った採用の効率化を進めている。
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