接客中にパンツ脱ぐ客も……ハプニングもあるが人気の「Zoomキャバクラ」 店主と嬢の波乱の自粛期間(4/4 ページ)
4月にオープンし、ネットやメディアで話題の「ズムキャバ」。Zoomを使って女性店員がリモート接客するキャバクラだ。変わった性癖の客が現れるハプニングもあるが、新型コロナウイルスの影響で仕事が減った“キャバ嬢”が活躍しているという。創業者のAさんと店員のMayuさん、楓さんに、波乱に満ちた日々のエピソードや売り上げを得る工夫を聞いた。
GWは300万円の売り上げ
この戦略が奏功し、特に利用者が多かったゴールデンウイーク中は、4月28日〜5月9日の11営業日で計300万円ほどの売上があった。現在の客入りはピーク時から落ち込んでいるものの、十分に利益が出る水準だという。
比較的高い料金を設けることで客のレベルを保つ効果もあり、Mayuさんや楓さんが挙げたような手癖の悪い客は2〜3人で、ほぼ全ての客はまともな人だという。Aさんが客からの申し込みを受ける際にLINEアカウントを聞くのは、“捨てアカ”を作りにくく、メールなどより利用のハードルが高いからだ。客が不審な行動を取った場合は、店員がWeb会議からすぐに退出することを認めるなど、困った客への対策を進めている。
ズムキャバやラグジュアリーのキャバ嬢は実店舗とは異なり、アフター(同伴外出)に行かなくてよく、わいせつな行為をされた時点で通話を切れば縁も切れる。体も指一本触れられない。バーチャル背景を使えば家もバレない。これらの安全性もリモートならではだ。
平和な世界になってほしい
5月半ばに入ると新型コロナの感染者数が落ち着き始め、政府が緊急事態宣言を解除した。地域によっては営業を再開するキャバクラも出始めており、ズムキャバやラグジュアリーを辞めて実店舗に戻る女性店員も出てきそうだ。だが、Aさんはこれからも両店舗を閉店せず、副業として続ける考えだ。
「緊急事態宣言中の勢いがずっと続くとは思っていませんが、リピーターもついています。海外や日本全国のお客さんを獲得できるのはオンラインならではですし、今後もビジネスとして残ると考えています。家賃などのランニングコストもかからず、利益が出やすいのもこのビジネスの魅力です」(Aさん)
とはいえ、もし客数がさらに落ち込んだとしても、Aさんは世の中が元に戻るのであれば気にしないという。「いずれは新型コロナが落ち着き、『ズムキャバなんてアホなことやっている人もいたな』と言われるような、そんな平和な世界になってほしいです」とAさんは願っている。
関連記事
- VR風俗サービス「X-Oasis」、クラウドファンディング開始 運営元「性のイメージを一変できる価値ある」
VR空間で、従業員と利用者がアバターの姿で疑似的な性的行為を行えるサービスのクラウドファンディングがスタートした。 - 六本木のガールズバー、リモート接客を開始 新型コロナの影響をアイデアで打破 自粛ムードの「気分転換に」
六本木のガールズバー「RUTILE」(ルチル)がリモート接客を開始。カウンター席に置いた端末を介して、客とバーテンダーの女性がおしゃべりを楽しめる。客の良い気分転換になっているという。 - 新型コロナ禍で増える“リモートキャバクラ”に新店舗 LINE・Skype・Zoomで接客「スマキャバ」
新型コロナの影響で客足が減る“夜の街”では、ビデオ会議を活用したリモート接客が広がっている。4月20日には、キャバクラ嬢が「LINE」「Skype」「Zoom」を使って遠隔地にから接客するサービス「スマキャバ」がスタートした。 - 本業はエンジニア、副業は探偵――2つの顔を持つ男が始めた「ITを使った浮気調査」の実力
表の顔はエンジニア、裏の顔は探偵――。都内某所に、そんな男性が立ち上げた探偵事務所が存在する。創設者の船木孝則氏(仮名)に、ITを使って解決した浮気調査のエピソードを聞いた。船木氏が探偵になった背景には、とある過去の出来事があったという。 - 若手が先に退出するのは失礼? ウソか真か「Zoomマナー」がネットに出回る
新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、企業で広がりつつある「Zoom」。真偽のほどは不明だが、「Zoomミーティングは立場が上の人から順に退出する」などのマナーが生まれていると、Twitterなどで紹介されている。コミュニケーションツールが広がると、その使い方が議論の的になるのは日本社会の“あるある”のようだ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.