Google、位置・検索履歴データの18カ月後自動削除を新規アカウントでデフォルトに
Googleが、新規アカウント作成時の一部のユーザーデータ自動削除設定をデフォルトで有効にした。位置情報は18カ月後、YouTube履歴は36カ月後に自動削除される(変更可能)。
米Googleは6月24日(現地時間)、サービスでのプライバシー改善の一環として、ユーザーの位置情報、「ウェブとアプリのアクティビティ」、YouTubeの履歴の自動削除設定を、新規アカウントでデフォルト(初期設定)で有効にしたと発表した。
ユーザーの位置情報はデフォルトで無効になっている。新規ユーザーがこれを有効にするタイミングで、これまではデフォルトで自動削除が無効になっていたものが、18カ月後に削除設定になる。
ウェブとアプリのアクティビティには、Googleサービスでの検索、スマートフォンの情報、Chromeでの閲覧履歴などが含まれる。音声録音(Googleアシスタントとの音声でのやりとり)を有効にしている場合はそれも含まれる。
これらのユーザー情報の自動削除機能は昨年5月に追加されたが、デフォルトでは自動削除しない設定になっており、ユーザーがGoogleマイアクティビティのアクティビティ管理で選択する必要がある(自動削除しない、3カ月後に自動削除設定する、18カ月後に自動削除するのいずれかから選べる)。
保存した個人情報は、広告のパーソナライズやユーザーの好みに合わせた検索結果や動画を表示するために使われている。スンダー・ピチャイCEOは公式ブログで、「皆さんの個人情報が皆さんの役に立つ限り、保持するべきだと考えている」が「より少ないリソースで多くのことが行えるよう挑戦を続けている」と語った。
新規ユーザーの場合、ユーザーの位置情報とウェブとアプリのアクティビティが、デフォルトで18カ月後に自動削除する設定になる(3カ月後設定あるいは自動削除しない設定に変更することも可能)。
既存ユーザーの設定は自分で変更しない限りそのままだが、自動削除をまったくしない設定にしているユーザーに対しては、サービス内の通知やメールでの通知で、自動削除設定を選択できることを積極的に知らせる計画だ。
YouTubeでは、新規アカウントを作成したり、履歴機能を有効にしたりした場合、デフォルトで36カ月(3年)後に自動削除する設定になる。既存ユーザーは従来通り、自動削除しない、3カ月保存する、18カ月保存する、のいずれかの設定が可能だ。YouTubeのユーザー履歴は広告の他、ユーザーが過去に視聴したシリーズの新シーズンのスタートや、お気に入りのアーティストの新しいミュージックビデオの公開などを通知するために使われている。
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