さいたま市、教育DX人材を募集 新型コロナで“GIGAスクール”の計画を前倒し
埼玉県さいたま市が、市内の教育環境のIT化を進めるため、プロジェクト管理やインフラ整備などの経験がある“教育DX人材”の募集を始めた。同様の人材募集を市が行うのは全国初という。
さいたま市は7月8日、市内の教育環境のIT化を進めるため、プロジェクト管理やインフラ整備などの経験がある“教育DX人材”の募集を始めた。8月4日までの間、副業・兼業限定で募集。同様の人材募集を市が行うのは全国初という。
募集する業種は「GIGAスクール・アドバイザー」「セキュリティアドバイザー」「教育ICTインフラアドバイザー」「デジタル&オンライン教育コンテンツアドバイザー」。
GIGAスクール・アドバイザーは、さいたま市の教育現場のIT化に向けた全体像の設計などを行う仕事。プロジェクト管理の経験がある人材が募集対象。
教育ICTインフラアドバイザーは、小中学生らが学習用タブレットPCなどを正しく使えるよう、通信環境に関するアドバイスを行う仕事。通信インフラの整備経験がある人材を求めている。
セキュリティアドバイザーは、教育現場のIT化に向けたセキュリティポリシーの策定や実際のセキュリティ環境構築などを支援する仕事。セキュリティポリシーの作成経験者が対象。
デジタル&オンライン教育コンテンツアドバイザーは、オンライン教育の実施に向けたアドバイスを行う仕事。最新の教育コンテンツに関する知識やオンラインセミナーの企画などをやったことがある人が対象。
勤務時間は月に4日程度。勤務時間は1時間程度からで、報酬は5000円から2万円。
さいたま市は文部科学省が掲げる「GIGAスクール構想」の早期実現に向け、準備を進めている。GIGAスクール構想とは「子ども1人にPC1台提供」「校内の通信環境の整備」などの教育環境を整える計画のこと。2023年度までの実現を目指す予定だったが、新型コロナの影響で需要が高まり、3年前倒して実行することになった。
さいたま市の細田眞由美教育長は「数年かけて準備していく予定だった教育のデジタル化はコロナ禍により対応が迫られている」とし、急いでGIGAスクール構想の実現を目指した対応を進める姿勢を見せた。
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