Amazon決算、コロナ禍の巣ごもり需要で大幅な増収増益 プライムデーはQ4開催と認める
Amazonの4〜6月期の決算は、コロナ禍の巣ごもり需要を受け、売上高は40%増、純利益は2倍だった。需要急拡大に対応し、従業員を保護するために40億ドル投じた。
米Amazon.comは7月30日(現地時間)、第2四半期(4〜6月)の決算を発表した。コロナ禍の巣ごもり需要の高まりを受け、売上高は前年同期比40%増の889億1200万ドル、純利益は100%増(2倍)の52億4300万ドル(1株当たり10ドル30セント)だった。売上高、1株当たり純利益ともにアナリスト予測(売上高は815億6000万ドル、1株当たり純利益は1ドル46セント)を大きく上回った。
部門別では、オンライン販売が48%と大きく伸び、クラウドサービスのAWSも29%増加した。
ジェフ・ベゾスCEOは発表文で「これは非常に特殊な四半期だ。(パンデミックの中で働く)世界中の従業員に最大限の誇りと感謝を捧げる。前四半期の予告どおり、40億ドル以上を従業員の安全維持に投じた。(中略)予測不能な時期ではあるが、フルフィルメントセンターやAWSなどのプロジェクトに90億ドル以上を投じた」と語った。
Amaonプライムなどのサブスクリプションサービスは29%増の60億1800万ドル、広告を含む「その他」の売り上げは41%増の42億2100万ドルとそれぞれ好調だった。
第3四半期(7〜9月)の見通しは、売上高を前年同期比24〜33%増の870億〜930億ドル、営業利益を20億ドル〜50億ドルとした。この予測は新型コロナ対策に充てる約20億ドルを想定したものだ。
業績発表後の電話会見で、ブライアン・オルサフスキーCFO(最高財務責任者)は、例年7月に開催する大規模な有料会員向けバーゲン「プライムデー」を第4四半期(10〜12月)に開催すると語った。以前メディアが報じていたものを認めた。同氏は、プライムデーの成功を確実にするために、販売パートナーと緊密に協力していると語った。
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