Apple純正「翻訳」アプリと「Google翻訳」を比較 現時点ではGoogleに一日の長(3/3 ページ)
米Appleは、秋にリリース予定の「iOS 14」に「翻訳」アプリを追加します。しかしiOS 14のパブリックβ版でライバルの「Google翻訳」と比較したところ、主に操作の面で未成熟な部分が見えてきました。
試用環境は、Google側が完全ワイヤレスイヤフォンの「Pixel Buds」と最新スマホ「Pixel 4a」の組み合わせ。Apple側はiOS 14パブリックβを入れた「iPhone X」と「AirPods Pro」です。
Appleデバイスの組み合わせでは、iPhone単独のときと使い勝手が異なります。AirPods ProでSiriを起動した後、翻訳するフレーズごとに「○○を英語にして」と話しかける必要があり、リズムよく翻訳できません。iOS 13までの使い方と同じです。
Googleデバイスの組み合わせでは、最初に「英語に通訳して」と話しかけてGoogle翻訳アプリを起動すれば、後はイヤフォンのリモコンボタン長押し操作でGoogleアシスタントが音声入力を受け付けるため、テンポ良く翻訳できます。
またGoogleデバイスでは、ユーザーがPixel Budsを装着していてもスマホの内蔵スピーカーから訳文を音声出力します。会話の相手には、スマホに表示されるテキストと音声の両方でこちらの伝えたいことを確認してもらえます。
一方、Appleデバイスの組み合わせでは、イヤフォンを装着していると翻訳の読み上げがユーザーにしか聞こえません。会話の相手にはアプリ画面のテキストを読んでもらうしかなくなってしまいます。
現在はGoogleがリード
Googleデバイスの組み合わせは、Pixel Budsのマイクで音声入力すると小声でも正確に認識する点なども合わせ、かなり実戦向きの組み合わせといえます。
一方、Appleの翻訳アプリは未完成な部分もありますが、翻訳エンジンそのものの出来(翻訳精度)にGoogleと大きな差はない印象でした。後はアプリとデバイスの操作を実際に使用する状況に合わせてブラッシュアップできれば、Googleにキャッチアップできるかもしれません。
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