「Oculus Quest 2」+「Infinite Office」で仮想リモートオフィス Facebookが提案
FacebookがスタンドアロンVRヘッドセット「Oculus Quest 2」向けの仮想オフィスサービス「Infinite Office」をこの冬から提供する。パススルー空間に複数の大画面ディスプレイを配置し、実際のキーボードを仮想キーボードとして使い、入力できる。
米Facebookは9月16日(現地時間)、年次AR/VRカンファレンス「Facebook Connect」で、同日発表の「Oculus Quest 2」対応のバーチャルオフィスサービス「Infinite Office」を発表した。年内にテスト版機能をQuest 2ユーザー向けにロールアウトする計画。
スタンドアロンVRヘッドセットのQuest 2を装着すれば、どこででも仮想のディスプレイを複数展開し、デスクトップ同様のWeb体験ができるという。また、リアル世界と統合(パススルー)されるので、Infinite Officeのディスプレイに着信通知が表示されたら実際のデスクに置いたスマートフォンを取り上げることもできる(Infinite Office内で通話できるかどうかは不明)。
また、米Logitechと提携し、リアルな物理キーボードをInfinite Office内で使えるようにする。記事末に転載したプロモーション動画では、Quest 2を装着したままデスクの下に収納してあるBluetoothキーボードを取り出し、Infinite Officeのディスプレイに入力する様子を見ることができる。
展開したディスプレイは“持ち運び”可能で、例えばキッチンでやりかけて中断した仕事の続きを自室で再開できる。
Facebookは5月、今後5〜10年をかけて従業員の約半数を基本的に在宅勤務可能にする計画を発表した。その際マーク・ザッカーバーグCEOは、Oculus製品を含む一連のVR/ARサービスがリモートワーク支援に役立つと語った。
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