オンライン開催になった「CEATEC」、出展者半減も「過去最多の来場者数目指す」
CEATEC実施協議会が「CEATEC 2020 ONLINE」の概要を発表。出展者数は300(10月1日時点)と昨年の半分に満たないが、場所や時間に縛られないオンラインイベントの強みを生かし、過去最多の来場者数を目指す。
CEATEC実施協議会は10月1日、初のオンライン開催となる「CEATEC 2020 ONLINE」(以下、CEATEC)の概要を発表した。出展者数は300(10月1日時点)と昨年(787社/団体)の半分に満たないが、場所や時間に縛られないオンラインイベントの強みを生かし、過去最多の来場者数を目指すという。
実施協議会のエグゼクティブプロデューサーを務める鹿野清さんによると、出展を決めた企業や団体のうち、45%が新規の出展者という。「昨年の39%より割合としては増えた。オンラインだからこそ気合いを入れて準備している企業もある」
展示会の入口はCEATEC公式サイトに設ける。「ロビー」には、企業エリア、スタートアップ企業や大学を集めたエリア、ニューノーマル時代をテーマにしたエリアを用意する。カンファレンスや公式イベントの入口も集約し、ロビーを訪れた人を来場者としてカウントする。
参加企業のページ(ブース)では、画像、動画、テキストで展示品を紹介できる他、展示会のステージ代わりになるセミナー機能を設けたブースもある。質問にはテキストチャットで対応する。
来場者が訪れるとブースに「訪問履歴」が残り、出展者側はその数をリアルタイムに把握できる。また展示をランダムに表示する「CEATEC GO」という機能は、来場者に“予想外の発見”を提供するという。
カンファレンスは全て動画配信。5つのチャンネルを設け、4日間で70以上のセッションを配信する予定だ。いずれのセッションも同時接続数の制約は設けず、配信後はアーカイブする。来場者は好きな時間に視聴できる。
基調講演にはソニーの石塚茂樹副会長や慶応義塾大学の村井純教授、日本電気(NEC)の遠藤信博会長が登壇する。米Zoom Video CommunicationsのEric Yuan CEO、ブイキューブの間下直晃CEOらコロナ禍で広がったリモートワーク分野の「旬な企業」も講演を予定している。
英語での情報発信にも力を入れる。基調講演などは同時通訳を行い、一部講演はAIによる自動翻訳字幕を挿入。各企業ブースにも説明文の英語併記を求めた。海外からの参加者を増やす狙いだ。
協議会では、過去最高の来場者数を記録した2007年の20万5000人を参考に目標を20万人に設定したが、実際はそれを上回る結果を期待している。鹿野さんは「いつでも、どこからでも参加できる新しい試み。過去20年の歴史と単純に比較はできないが、過去最多の来場者数を目指したい」と話している。来場者数は会期の4日間のみで集計するが、サイトは12月末まで公開している。
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