ハリウッドレベル超短編配信サービス「Quibi」、1年ももたずに終了
DreamWorks Animationの共同創業者とeBay共同創業者が4月に立ち上げた超短編動画配信サービス「Quibi」がもう終了する。残った資金は株主に還元し、コンテンツとプラットフォーム技術の売却先を探す。
CES 2020で華々しく発表された「Quibi」が終了する。共同創業者のジェフリー・カッツェンバーグ会長とメグ・ホイットマンCEOが10月21日(現地時間)、Mediumで発表した。
Quibiは、スマートフォンでの視聴を前提にした「最高品質のハリウッドスタイルの作品を10分以内の“bite-sized”(一口サイズ)のフォーマットでスマートフォン向けに提供するサブスクリプションサービス。米国で、iOSおよびAndroidアプリが公開されている。料金は、広告付きは月額4.99ドル(約525円)、広告なしは月額7.99ドル。
米国で4月にスタートしたが、通勤途中などでの視聴を想定した短いコンテンツがコロナ禍で在宅時間が増えたことで受け入れられにくかったことも一因だと両氏は語る。(同じ時期、15秒動画のTikTokはユーザー数を拡大したが。)
今後、コンテンツとプラットフォーム技術の売却先を探すという。米The Wall Street Journalは両氏が正式に終了を発表する前に、カッツェンバーグ氏がApple、Facebook、NBCUniversalなどにQuibi売却を打診していると報じた。
同社は中国Alibabaなどから17億5000万ドルを調達しており、現在まだ「かなりの期間事業を継続できる資本を保有してる」が、「事業を終了し、株主に現金を還元し、才能ある同僚に別れを告げるという困難な決断を下した」としている。
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