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コロナ接触確認をウェラブルデバイスで可能に Bluetooth SIG、仕様書の草案を公開
Bluetooth SIGが、新型コロナウイルス感染症の曝露通知システム(Exposure Notification Systems)をウェラブルデバイスにも利用できるようにする新しいBluetooth仕様のドラフト版を公開した。
Bluetoothの標準化団体であるBluetooth SIG(Special Interest Group)は、新型コロナウイルス感染症の曝露通知システム(Exposure Notification Systems、以下ENS)をスマートフォンの他、リストバンドなどウェラブルデバイスにも利用できるようにする新しいBluetooth仕様のドラフト版を12月3日(現地時間)に公開した。接触確認アプリを提供する政府機関などからフィードバックを募り標準化を進めることで、スマホを持っていない人でもENSを活用しやすくする。
ENSはスマホのBluetoothを活用し、新型コロナウイルス検査で陽性と診断された人と濃厚接触した可能性がある人へ通知を行う仕組み。代表例として米Googleと米Appleが共同で開発したENSが知られ、日本の接触確認アプリ「COCOA」を始め20以上の国と地域が、2社によるENSを採用したアプリを提供している。
Bluetooth SIGによると、ウェアラブルデバイスでもENSを利用できるようにすることで、小学生や介護施設に住む高齢者といったスマートフォンの利用率が低い層でもENSを活用しやすくなるという。デバイスの開発やアプリを提供する機関が仕様書のドラフト版を確認しフィードバックを行うことで、標準化を進めるとしている。
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