YouTubeとTwitchもトランプ大統領の公式チャンネルを停止
Twitter、Facebook、Instagramに続き、Google傘下のYouTubeとAmazon.com傘下のTwitchもトランプ大統領の公式チャンネルを停止した。6日の議事堂への支持者乱入を容認する動画投稿を受け、Twitchは「さらなる暴力を扇動するために使用されるのを防ぐため」としている。
米Google傘下のYouTubeと米Amazon.com傘下のTwitchがそれぞれ、ドナルド・トランプ米大統領のチャンネルを停止した。ページは閲覧できるが、新規投稿はできない状態になっている。
YouTubeは1月7日(現地時間)、公式Twitterアカウントの連投ツイートで「昨日の不穏な事件を受け、また大統領選の結果が承認されたことを考慮し、YouTubeポリシーに違反して虚偽の動画を投稿するチャンネルすべてにストライクを与える」と説明した。同社は昨年12月、米大統領選結果に関する不正確な動画を削除すると発表した。トランプ氏のチャンネルからも「選挙は盗まれた」と主張する一連の動画が削除されている。
ストライクを受けたチャンネルは一時的に投稿できなくなる。90日間に3回ストライクを受けるとチャンネル自体が削除されるルールだ。
Twitchは同日、米The Vergeなどのメディアに対し、「6日の議事堂への衝撃的な攻撃を考慮し、トランプ大統領のチャンネルを無効にした。現在の異常な状況と大統領の熱狂的なレトリックを考えると、これは私たちのコミュニティを保護し、Twitchがさらなる暴力を扇動するために使用されるのを防ぐために必要なステップであると信じている」という声明文を送った。
Twitchは昨年6月にもトランプ氏のチャンネルを一時停止している。
今回Twitter、Facebook、Instagram、YouTube、Twitchがトランプ氏の公式アカウントあるいはチャンネル、ページを停止するきっかけとなったのは、議会が6日に米大統領選の結果を承認する会議を開いた際、トランプ氏がホワイトハウスの近くで開催した集会に集まった支持者が議事堂に侵入し、会議を中断させたことだ。トランプ氏はこの暴動発生の約2時間後に支持者へのメッセージ動画を各SNSで発信したが、そのメッセージは暴動を容認するもので、「選挙は盗まれたものだ」という主張を繰り返していた。
この暴動では4人が死亡し、70人以上が逮捕された。中断された会議は夕方再開され、7日午前3時すぎにジョー・バイデン氏を次期大統領として承認する結果で終わった。新大統領の就任式は1月20日に予定されている。
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