Twitter、トランプ大統領アカウントのロックを解除 初投稿は「議事堂乱入者は民主主義を汚した」
トランプ大統領のアカウントをロックしていたTwitterが7日、ロックを解除した。トランプ氏がさっそく投稿した動画は、議事堂に乱入した自身の支持者を「民主主義を汚した」と非難し、自分は事件発生後すぐに州兵を配備して議事堂を保護したと語るものだ。
米Twitterは1月7日(現地時間)、前日実施したドナルド・トランプ米大統領のアカウントのロックを解除した。同社はロック開始の際、問題となっている3件のツイートをトランプ氏が削除すれば、削除後12時間でロックを解除すると説明していた。
解除後の初投稿は7日午後4時ごろのもので、ホワイトハウスで声明を発表する自身の動画だ。トランプ氏は「連邦議会議事堂に乱入したデモ参加者は米国民主主義を汚した」と6日に議事堂に乱入した自分の支持者を非難した。同氏は6日、ホワイトハウスの近くの集会で支持者に対し、「議事堂に向かおう」と鼓舞していたのだが。
同氏は暴動が起きた約2時間後、Twitter、Facebook、Instagramに「選挙は盗まれたもので、(支持者の)皆さんの憤りは理解できるが平和に、家に帰りなさい」という動画を投稿した。これが暴動を容認しているとして各SNSが動画を削除し、アカウントを停止した。
今回の動画では打って変わって、支持者に対し「あなたがたはわれわれの国を代表してはいない。法律を破った人々は代償を支払わなければならない」と語った。また、「投票の完全性を確保するために」「選挙法を改革しなければならないと強く信じ続けている」と語った。
それでも議会が選挙結果を承認したことを認め、1月20日の新大統領就任を「スムーズで秩序あるものにする」と約束した。
ただし、「私はすぐに州兵と連邦法執行機関を配備して議事堂を保護し、侵入者を追放した」と語ったことは事実と反するようだ。米CNNによると、国家警備隊動員を決定したのはトランプ氏ではなく、マイク・ペンス副大統領だったという。また、米国防総省は7日、6日の暴動について説明する中で「コロンビア特別地区が陸軍に助けを求め、州兵がそれに応じた」としている。
トランプ氏はメッセージを「あなたがたががっかりしていることは知っているが、われわれの旅はまだ始まったばかりだ。神はあなた方とアメリカを祝福している」と締めくくった。
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