Googleの10カ国の従業員、世界規模の労組「Alpha Global」結成
Googleの10カ国の従業員が世界規模の労働組合「Alpha Global」を結成したと発表した。北米のGoogle従業員による「Alphabet Workers Union」に続くものだ。「AlphabetがDon’t be evilを忘れても、われわれは忘れない」。
米Alphabetやその子会社Googleの米、英、スイスなど10カ国(日本は含まれない)の従業員が世界規模の労働組合「Alpha Global」を結成した。Alpha Globalも提携する世界規模の労働組合連合UNI Global Unionが1月25日に発表した。
数週間前には、北米のGoogle従業員が労働組合「Alphabet Workers Union」(AWU)を結成した。AWUの参加者は公式サイトによると現在700人以上。
AWU代表でGoogleのソフトウェアエンジニア、パルル・クール氏は発表文で「Alphabetのようなグローバル企業で正義のために組織化するには国際的に団結する必要がある。不平等が拡大する世界で、企業はかつてないほどの影響力を持っている。(中略)Alphabetのような大企業が労働者の声に耳を傾け、交渉するならば、世界に大きなプラスの影響を与えるだろう」と語った。
Alpha Globalは共同声明(本稿執筆現在リンクは削除されている)で、「多くの労働者が世界をより民主的に変えるためにGoogleに集ったが、Googleが言論を弾圧し、労働者の組織化を取り締まり、独占力を強化していることを知った」とし、Alphabetは「Don't be evil(邪悪になるな)というそもそものミッションを忘れ去ったようだが、われわれは忘れない。われわれはAlphabetを変える」と語った。
Alpha Globalは、特定の国でのコンテンツモデレーターの扱いや、秘密保持契約への強制的な署名などの問題に取り組む予定。
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