どこが勝ち抜く? 携帯3社の“2980円競争” 各社の新料金プランを比較(1/2 ページ)
KDDIが「povo」を発表し、携帯3社の新料金プランが出そろった。「横並び」とも称される各プランの違いを分析し、競争を勝ち抜くのはどのプランか考察する。
KDDIが1月に携帯料金の新プラン「povo」を発表した。2020年12月にはNTTドコモが「ahamo」、ソフトバンクも「SoftBank on LINE」(仮称)を発表しており、ついに携帯大手3社の値下げプランが出そろった。
いずれも価格は2000円台、データ容量は20GBと既存プランからは大幅に値下げしている。だが中にはこれらを「似たり寄ったりの横並び」と指摘する声もある。そこで本記事は3社の新プランを比較。それぞれの強みや、競争を勝ち抜くのはどれかを考察していく。
横並びの新プラン、違いはどこに?
まずは各社の新プランを振り返る。3社とも「2000円台の月額料金」「申し込みやサポートはオンライン」といった条件は共通しているが、見比べると細かな違いがある。
まず、povoは基本料金が3プランでもっとも安い。ahamoとSoftBank on LINEは月額2980円(税別、以下同)だが、povoは2480円だ。
これには理由がある。ahamoとSoftBank on LINEは5分までの国内通話が無料だが、povoはオプション扱いだ。通話料を定額にしたいユーザーは、期間限定でオプションを適用できる「トッピング」というサービスのうち「5分以内通話かけ放題」(月額500円)か「通話かけ放題」(同1500円)に加入する必要がある。
つまり音声通話をあまり使わない、もしくはメッセージアプリ「LINE」などで済ませたいユーザー向けに、選択肢を設けた形だ。他にはデータ容量を24時間だけ使い放題にするトッピング(1回200円)もあり、カスタマイズ性の高さが強みといえる。
SoftBank on LINEは、LINEアプリの通信がカウントフリーになるのが特徴だ。povoのようなオプションは設けないが、複数人でのビデオ通話などを多用した場合でも通信をカウントしない。そのためLINEを頻繁に使うユーザーは通話料や通信量を抑えられる。
ahamoは、家族が契約しているドコモ回線の数に応じて利用料を割り引く「ファミリー割引」のカウント対象となるのが特徴だ。ahamoのプラン自体に割引は発生しないが、ahamoユーザーの家族でドコモ回線を使っている人は割引を受けられる。20年12月の発表当初、ドコモはahamoを家族カウントの対象外としていたが、21年1月に方針を変更した。
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