VMware、マルチクラウドの料金支払いを一本化する「VMware Cloud Universal」発表
米VMwareが、共通通貨を介して複数のクラウドサービスの支払いを行うことで、請求を一本化する「VMware Cloud Universal」を発表した。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「VMware Cloud Universal発表、マルチクラウドの料金支払いをVMwareが一本化へ」(2021年4月1日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米VMwareは3月31日(現地時間)、VMware Cloud on AWSやVMware Cloud on Dell EMCなど複数のVMware Cloudに対する支払いを一本化する「VMware Cloud Universal」を発表しました。
VMware Cloud Universalは、ユーザーが共通通貨である「クレジット」をVMwareから購入。そのクレジットを用いて、オンプレミス用のVMware Cloud FoundationやVMware Cloud on AWS、VMware Cloud on Dell EMCのサブスクリプション料金を自由に配分して支払うことができるというもの。
配分はいつでも変更できるため、サブスクリプション料金の支払いをVMware Cloud Universalのクレジットに一本化しつつ、ワークロードをオンプレミスやパブリッククラウドなどに動的に移動や配分するようなマルチクラウドの利用に合わせた柔軟な支払いが容易になります。
現在のところ、クレジットの支払い対象はVMware Cloud on AWSと、Dell EMCのハイパーコンバージドシステムであるVxRailをハードウェア基盤とし、そのうえにVMwareのクラウド基盤ソフトウェアを組み込んですぐ使えるようにしたVMware Cloud on Dell EMC、そして今回のVMware Cloud Universalでのみサブスクリプション方式で購入できるようになったVMware Cloud Foundationの3つ。
また、VMware Cloud Universalのためにマルチクラウドを一元管理する新サービス「VMware Cloud Console」も同時に発表しました。
VMware Cloud Universalは英語圏にて同日から提供開始。日本での提供予定は2022年の後半と、1年以上先になっています。
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