速報
GoogleとSpaceX、衛星ネット接続「Starlink」で契約 年内にサービス提供開始へ
Googleと宇宙企業SpaceXが衛星ネット接続サービスで契約した。世界中のGoogleのデータセンターにStarlinkの端末を設置し、高速インターネットを提供していく。年内に利用可能にする計画だ。
米Googleは5月13日(現地時間)、イーロン・マスク氏率いる宇宙企業SpaceXと、衛星インターネット接続サービス「Starlink」を採用する契約を結んだと発表した。これにより、SpaceXは世界中のGoogleのデータセンターにStarlinkの端末を設置してStarlinkの顧客にクラウドを提供し、Googleはエンタープライズクラウドの顧客に衛星ネットワークの高速インターネットを提供することを目指す。
Googleは、このサービスは2021年末までに利用可能になると語った。最初の端末は米オハイオ州ニューアルバニーのデータセンターに設置する計画。
Googleは2015年に米金融企業と共にSpaceXに総額10億ドル出資し、同社株式の数%を保有している。
SpaceXはこれまでに1625基の小型衛星を打ち上げ、現在約1500基が軌道上にある。昨年始まったベータプログラムは少なくとも1万人のユーザーが利用している。
衛星ネット接続については、米Amazonやソフトバンクも構想している。米Microsoftは昨年SpaceXとの提携を発表し、Starlinkのモジュール式データセンター「Azure Modular Datacenter(MDC)」での採用を開始した。
関連記事
- SpaceX、衛星ブロードバンドアプリ「Starlink」を米国でリリース
イーロン・マスク氏の宇宙企業SpaceXが、低軌道衛星ネットワークによるブロードバンドサービス「Starlink」のモバイルアプリを北米でリリースした。パブリックβプログラム「Better Than Nothing(ないよりはまし) Beta Program」の参加者が利用する。 - Microsoft、宇宙事業「Azure Space」でイーロン・マスク氏のSpaceXと提携
Microsoftが宇宙事業「Azure Space」を発表した。パートナー企業の衛星の膨大なデータの処理などを支援していく。また、SpaceXの衛星通信ネットワーク「Starlink」を新モジュール式データセンターMDCで採用する。 - SpaceXの人工衛星群、天体観測に悪影響 国立天文台など懸念示す
米SpaceXの、空を覆うほど人工衛星を打ち上げて衛星通信を構築する計画に対し、天体観測の邪魔になるとして、国立天文台など世界中の天文機関が懸念を示している。 - 衛星ネット接続サービス開発中のSpaceX、Googleからの出資を発表
“残りの50億人”へのインターネット接続環境提供を目指すGoogleが、同じ目標を小型衛星で実現しようとしているSpaceXに出資する。出資額は別の1社と合わせて10億ドルで、2社合わせてSpaceXの株式の10%を取得する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.