日本MS、災害時の事業継続アプリをGitHubで無償公開 自由にカスタマイズ可能
日本マイクロソフトは、災害時やパンデミックなど緊急時に企業や官公庁が事業継続できるよう支援するクラウドツール「リスクへの備えパッケージ」をソースコード共有サイト「GitHub」で無償公開した。各社が自由にカスタマイズして利用できる。
日本マイクロソフトは6月23日、災害時やパンデミックなど緊急時に企業や官公庁が事業継続できるよう支援するクラウドツール「リスクへの備えパッケージ」をソースコード共有サイト「GitHub」で無償公開した。安否確認用アプリなど3つのアプリを、各社が自由にカスタマイズして利用できる。
パッケージは、通勤が困難な状態でもスムーズな業務連絡が可能という「リモートワーク対応業務連絡アプリケーション」、安否確認を報告できる「安否確認アプリケーション」、自治体向けに災害情報をダッシュボードなどで共有する「災害対応アプリケーション」で構成。それぞれ、ローコードのアプリケーションプラットフォーム「Microsoft Power Apps」上で開発した。
リモートワーク対応業務連絡アプリケーションでは、Web会議ツールの「Microsoft Teams」を活用し、出社管理や日報の共有ができる。米Microsoftが2020年3月に作成した、自社の従業員向けツールをベースにしたという。
安否確認アプリでは、部署など単位でグループを作成し、グループ長が作成した専用リストで本人や家族の安否、被害や健康状況をグループ全員に共有できる機能を備える。
同社は2011年3月に発生した東日本大震災から10年が経過したことを背景に、災害対策支援の一環としてアプリを公開した。アプリのダウンロードは無料だが、利用には有償の「Microsoft 365」や「Power Apps」のライセンスが必要。
関連記事
- 日本MS、「リモートワーク診断」を提供 組織の課題を無料でチェック
日本マイクロソフトが、質問に答えると組織のリモートワーク体制の現状と課題を無料でチェックできるWebサイト「リモートワーク診断」の提供を始めた。 - 日本MS、打倒AWSに意欲 行政クラウド事業を強化 吉田社長「ナンバーワン目指す」
日本マイクロソフトが2021年度(20年7月〜21年6月)の経営戦略を発表。競合のAWSが先行する中、行政クラウド事業を強化する。吉田仁志社長は「ナンバーワンを目指す」と意気込む。 - Apple、「Xcode Cloud」を発表 クラウド上で自動的にビルド、GitHubとの連携も
AppleはWWDC 2021で、開発者向けのクラウドサービス「Xcode Cloud」を発表した。 - GitHub、動画アップロード機能に正式対応 バグの再現手順や新機能の紹介などが容易に
GitHubが、これまでベータ版として機能提供してきた動画のアップロード機能を、正式な機能として利用可能にしたと発表。バグの再現方法や、コードを変更する前と後のアプリケーションの動作の違い、提案する新機能の紹介などを動画で伝えられるようになる。 - 年齢や家族構成から備蓄の目安を表示 都が「東京備蓄ナビ」開設 サイトのソースコードはGitHubで公開
東京都が災害時に必要な備蓄品や数量の目安をアドバイスする情報サイト「東京備蓄ナビ」を開設した。3月11日で東日本大震災の発生から10年を迎えることを受け、都民に防災意識を高めてもらい、日常的な備蓄につなげたい考え。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.