完全匿名検索の「Brave Search」β版誕生 独自インデックス採用
プライバシー重視のWebブラウザ「Brave」のBrave Softwareが、「比類のないプライバシーを提供する」新検索エンジン「Brave Search」のβ版をリリースした。Chromeなどでも利用可能だ。
米Brave Softwareは6月22日(現地時間)、「比類のないプライバシーを提供する」検索エンジン「Brave Search」のβ版をリリースしたと発表した。Braveブラウザだけでなく、検索ページを表示することでChromeやFirefoxなど、他のWebブラウザでも利用可能だ。年内にBraveブラウザのデフォルト検索エンジンにする計画。
Braveは3月に独メディア企業Hubert Burda Mediaが保有する検索エンジン「Tailcat」を買収し、Brave Searchの基盤にすると発表していた。
予告通り、Tailcatの検索エンジンを基にしており、インデックスも独自のものだ。今後、広告を表示しない有料版もリリースする計画だ。また、オープンソースで他の検索エンジンの強化にも利用できるとしている。
ブレンダン・アイクCEOは発表文で「ユーザーを追跡し、プロファイリングする既存の検索エンジンや、そうした古いエンジンのスキンに過ぎない後発検索エンジンと異なり、Brave Searchはコミュニティ主導のインデックスで検索結果を取得する新たな方法を提供し、プライバシーを保証する」と語った。
Brave Searchが「独立」していることを示す検索独立性メトリックが表示される。これは検索結果にバイアスがかかっておらず、独立している割合を示すものという(詳細は公式ブログを参照のこと)。
日本語の検索も可能だが、まだ正式には対応していないようで、例えばジョン・マカフィーをNewsタブで検索しても何も表示されなかった。
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