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DNPとトーハンが出版流通のDXで業務提携 書籍の購買データなどを共有

大日本印刷と出版取次を手掛けるトーハンは、出版流通のDXに向け、4月1日に業務提携を結んだと発表した。書籍の製造・流通における連携を強化する。

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 大日本印刷(DNP)と出版取次を手掛けるトーハンは7月12日、出版流通のDX(デジタルトランスフォーメーション)に向け、4月1日に業務提携を結んだと発表した。まずは2022年夏〜秋をめどに、トーハンの流通拠点内にDNPの拠点を新設。書籍の製造・流通で連携を強化する。読者の購買情報や出版社、書店の在庫データを共有する情報基盤の整備にも取り組むという。


本業務提携での取り組み

 2社によれば、昨今の出版業界は人気書籍の刊行などで一時的に数字が改善する例があるものの、市場全体では売り上げが減少傾向にあるという。流通を効率化することで書店での欠品を減らし、書籍を販売できる機会を増やすとしている。

 拠点の新設や情報基盤の整備に加え、1冊から本を製造できるDNPの工場や、出版社の倉庫とも連携することで書店での欠品を減らす計画。2社間だけでなく、ポプラ社や偕成社といった出版社6社や三省堂書店とも協力するという。

 出版流通を巡っては、集英社や講談社、小学館と丸紅が5月に新会社の設立を発表。AIやRFIDなどを活用し、書籍の流通を効率化するサービスを開発する方針を明かしている。

 こういった動向に対しトーハンの川上浩明副社長は「(集英社など)出版社らの取り組みは、製造側の立場を優先した出版流通改革。一方で、今回の(DNPとトーハンの)提携では、小売り・流通から見た改革を目指す。それぞれの立場で切磋琢磨し、同じ問題に取り組みたい」としている。


今後出版社らとの取り組みとも合流する可能性も

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