キンコン西野氏、「プペル」外伝イラストをNFTオークションに オーナーは「Webサイト上に絵を掲載できる」
お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣さんは、新作絵本のイラスト3点のデータをNFTとしてオークションに出品した。開始価格は0円。
お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣さんは7月14日、新作絵本「みにくいマルコ」内のイラスト3点のデータを、ブロックチェーン上でアイテムの所有権を証明できる「NFT」としてオークションサイト「OpenSea」に出品した。開始価格は0WETH(0円)。オークションは31日午後9時59分まで行う。
NFT(代替不可能なトークン)は現実世界に実物がないデジタルデータでも、所有権や真贋を証明できるデジタル資産といわれる。アイテムがデジタルかどうかにかかわらず発行できるが、例えば米Twitter創業者であるジャック・ドーシーCEOの“最初のツイート”のNFTが3億円超で落札されるなど、デジタルデータの所有権の販売に使われることが多い。
オークションの落札者の名前は、イラストのオーナーとして絵本の公式サイトに掲載される。落札者は自分のWebサイトにイラストを掲載できるが、著作権や商標権などの知的財産権が譲渡されるわけではないとしている。
イラストの販売にはブロックチェーン技術を手掛けるフィナンシェ(東京都渋谷区)が協力。15日午後4時30分の入札価格は、0.16WETH(約3万4000円)〜0.24WETH(約5万2000円)。
NFTを巡っては日本でも、メルカリやGMOインターネットなどがNFT事業に参入し、6月には音楽ユニットPerfumeがNFTアートをオークションに出品した。デジタルコンテンツのマネタイズ手段として注目が集まっている。
「みにくいマルコ」は、アニメ映画にもなった西野さんの絵本「えんとつ町のプペル」のサイドストーリー。えんとつ町のプペルは全ページをネット上で無料公開し、賛否両論が起きた。西野さんはFacebookで「無料公開したときは非難されたが、えんとつ町のプペルがヒットすると出版社の定番の施策になった」と指摘。今回の取り組みも「実験」とし、作品を取り巻く環境がどう変化するか見るという。
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