ニュース
海外渡航者向けの「ワクチンパスポート」発行スタート 当面は書面、デジタル化も検討
厚労省が、海外渡航時に新型コロナワクチンを接種したことを証明できる「ワクチンパスポート」の発行を始めた。当面は書面で交付するが、今後はデジタル化も検討する。
厚生労働省は7月26日、海外渡航時に新型コロナウイルスワクチンを接種したことを証明できる「ワクチンパスポート」の発行を始めた。対象国への入国時に提示すれば、防疫措置の緩和などが受けられるという。同日時点の対象はイタリアや韓国など6カ国。当面は書面で交付するがデジタル化も視野に入れており、電子証明書の発行に使う二次元コードの国際規格が定まり次第、対応を検討する。
日本でワクチンを2回接種し、海外渡航の予定がある人を対象に発行する。申請はワクチンの接種券を発行した自治体の役所などで受け付け、パスポートや接種券、ワクチンを接種済みであることを示す「接種記録書」、マイナンバーが確認できる書類などの提示を求める。このうち神戸市は独自の取り組みとして、専用サイトからのオンライン申請のみ受け付けている。
ワクチンパスポートにはワクチンのメーカー、製造番号、接種時期、接種を受けた人の氏名や生年月日などを日本語と英語で記載。発行にかかる時間や手数料は自治体によって異なる。
厚労省はワクチンパスポートについて、渡航先で利用する予定がない場合は発行しないとしており、日本で証明が必要な場合は接種記録書などを使うよう呼び掛けている。
関連記事
- レシート買い取りアプリ「ONE」、ワクチン接種証明書をアップロードした人に最大100万円プレゼント
レシート買い取りアプリ「ONE」を運営するWEDが、新型コロナワクチン接種証明書の写真をONEにアップロードした人の中から抽選で1人に100万円が当たるキャンペーンを始める。期間は7月23日から9月30日。 - ヤフー、「ワクチンパスポート」の特設ページ開設 「Yahoo!検索」からの誘導も
ヤフーは新型コロナワクチンの接種証明書「ワクチンパスポート」などのキーワードを「Yahoo!検索」で検索したユーザーを、新たに開設した特設ページへ誘導する取り組みを始めた。 - 新型コロナワクチンの取引がダークウェブで横行? カスペルスキーが調査
カスペルスキーが、新型コロナウイルスのワクチンが、ダークウェブで取引されているとする調査結果を発表。闇市場で米Pfizer製などのワクチンに関する投稿や広告が見つかったという。 - コロナワクチンの接種状況、マイナンバーとひも付け 国が新システムを構築へ
河野太郎行政・規制改革担当相が、新型コロナワクチンの接種状況を把握するため、マイナンバーとひも付けるシステムの構築に乗り出す方針を明らかにした。システムの構築費用や情報の入力に伴う人件費などは全て国が負担する。 - コロナワクチン接種デジタル証明書開発イニシアチブ「VCI」、MicrosoftやOracleなどが参加
Microsoft、Oracle、SalesforceなどのIT企業が、医療機関などとともに新型コロナワクチン接種を証明するデジタルカードを開発するイニシアチブ「Vaccination Credential Initiative」を立ち上げた。スマートフォンのデジタルウォレットに保存するか、紙のQRカードとして提供する計画だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.