Square、分割後払いサービスのAfterpayを290億ドル(3兆円超)で買収
ジャック・ドーシー氏率いるモバイル決済企業Squareが決済サービスのAfterpayを買収する。総額290億ドル(約3兆1822億円)。Afterpayは無利息で分割払いできるサービスで、Squareはこの機能を送金アプリに統合する計画だ。
ジャック・ドーシー氏率いる米モバイル決済企業Squareは8月1日(現地時間)、オーストラリアの決済サービス企業Afterpayを買収することで合意したと発表した。買収総額は290億ドル(約3兆1822億円)。取引は2022年第1四半期に完了の見込みだ。
Afterpayは、2015年創業のメルボルンに拠点を置く上場企業。サービスに加盟しているオンラインショップや実店舗で、無利息で分割払いできるサービス(「Buy Now, Pay Later(BNPL:今買って、後で支払う)」サービス)を、オーストラリア、ニュージーランド、米、英、カナダで提供している。審査が厳しいクレジットカードと異なり、登録すれば即日利用可能な手軽さで、パンデミックの中ユーザーを急速に伸ばした。第2四半期末時点で加盟者は10万以上、利用する消費者は1600万人以上。ユーザーにはサービスを無償提供し、収益は加盟企業からの手数料。また、ユーザーが支払期日までに支払わなければ手数料が発生し、それも収益になる。
SquareはAfterpayを、米英で提供している送金アプリ「Cash App」に統合する計画だ。これにより、Cash Appアプリで分割払いを直接管理できるようになる。Cash Appの年間アクティブユーザー数は7000万人以上。
ドーシーCEOは発表文で「SquareとAfterpayには共通の目的がある。Cash AppとSellerのエコシステムにAfterpayを統合することで、加盟企業と消費者にさらに魅力的な製品とサービスを提供できる」と語った。
関連記事
- Square、再生可能マイニング施設建設に500万ドル出資
ビットコイン支持で知られるジャック・ドーシー氏経営の決済プラットフォームSquareが、再生可能エネルギーによるマイニング施設建設に500万ドル(約5億5000万円)を出資する。ドーシー氏はまた「ビットコイン用のハードウェアウォレットの提供を検討している」とツイートした。 - Squareの決済端末、日本で販売開始 iPhoneやiPadが不要に
Squareが単体で機能する電子決済端末を発売した。 - ジャック・ドーシーCEOのSquare、音楽サービスTIDALの過半数株を約3億ドルで買収
デジタル決済のSquareが、苦戦する音楽ストリーミングサービスTIDALの過半数株式を約3億ドルで取得すると発表した。Squareのジャック・ドーシーCEOは先日、TIDALのオーナーでラッパーのジェイ・Zと共同でビットコインのためのファンドを立ち上げている。 - ジャック・ドーシー氏のSquare、約179億円相当のビットコイン購入
決済プラットフォームのSquareが1億7000万ドルで3318ビットコインを購入した。昨年10月には5000万ドルで4709ビットコインを購入している。同社の「Cash App」アプリではビットコインの購入が可能だ。 - Square、Credit Karmaの税務アプリ事業を買収し、「Cash App」を拡充
ジャック・ドーシー氏率いるモバイル決済企業Squareが、フィンテック企業Credit Karmaの税務事業を5000万ドルで買収する。送金アプリ「Cash App」に税申告機能を統合する計画。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.