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テレワークで「つながり弱い同僚」との会話は激減、しかしそれが不安をもたらす──NTT調査Innovative Tech(3/3 ページ)

つながりが強い人と弱い人。それぞれ異なるコミュニケーションツールを使う傾向にあるという。それがもたらす結果とは。

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 さらに、つながりの強い同僚間のコミュニケーションとつながりの弱い同僚間のコミュニケーションの二極化は、在宅勤務時の不安感の増加につながる可能性も示唆された。

 同じチームの4人でやっていることを取り巻く、他の人がやっている仕事の状況とかって、全然見えなくなるんですよ。会社に行っていたころに比べると、それを見ると、自分たちは順調に進んでるけど、実はプロジェクト全体でみるとすごくやばかったとか。また逆に自分たちはすごく忙しいなと思ってがんばってるけど、その一方で他の人たちはすごい稼働的に余裕があったみたいな。そういう状況が生まれそうというか。それが結構不安というか、われわれだけではなくてプロジェクト全体で見たときに、今の状態は正しいのかなというのを考えづらくなったことで、多少不安感は増しましたね。(被験者コメント)

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在宅勤務を実施する前後の孤独感と不安感の変化(^ p<0.1, * p<0.05)

 これらの知見は、つながりの弱い同僚が在宅勤務時のメンタルヘルス維持において重要な役割を果たす可能性を示唆し、つながりの弱い同僚とのコミュニケーションを支援することの重要性を示唆している。

 一方、つながりの弱い同僚とのコミュニケーションに明確なニーズを感じていなかったり、心理的なハードルを感じていたりする人もいた。このことからは、つながりの弱い同僚とのコミュニケーションを促進させる難しさがうかがえる。

 これらの結果から、現在のビデオ会議の場は強いつながりに占領されやすく、弱いつながりとのコミュニケーションを継続的に支援するのには不十分だということが分かる。このことから研究チームは、つながりの弱い同僚とのコミュニケーションを支援するツールを設計する必要性を強調している。

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