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KDDI、渋谷区の高齢者1700人にスマホ無償貸与 利用ログを分析、デジタルデバイドの解決案探る
KDDIは、東京都渋谷区に住むスマホを持っていない約1700人の高齢者(65歳以上)を対象に、スマホを無償貸与する実証事業を同区と共同で始めた。
KDDIは9月6日、東京都渋谷区に住むスマートフォンを持っていない約1700人の高齢者(65歳以上)を対象に、スマホを無償貸与する実証事業を同区と共同で始めた。アプリの利用ログなどを基に高齢者の利用状況を分析。集めたデータを基に、高齢者のスマホ利用を促進する施策を検討する。
渋谷区が2月から進めていた取り組みにKDDIが協力。当初は3000人規模で実施する予定だったが、希望者が集まらなかったため約1700人での実施になった。貸し出すのは韓国Samsung Electronicsの「Galaxy A20」で、通信料や通話料は渋谷区が負担する。期間は2年間。
スマホにはキャッシュレス決済アプリや健康管理アプリ、渋谷区が提供する「渋谷区防災アプリ」をプリインストールし、それぞれの利用ログを収集する。人の通話やメール、写真、インターネットの検索履歴などは取得しないとしている。期間中はアプリや端末の使い方を説明する勉強会を実施する他、電話などでの操作説明サービスも提供する。
渋谷区が2020年に行った調査によれば、渋谷に住む65歳以上の高齢者4万3000人のうち、約25%の人がスマホを保有していないという。こういった高齢者には災害時に避難情報をリアルタイムに受け取れないといったリスクがあるため、KDDIと渋谷区は今回の実証事業の結果を基にデジタルデバイド(情報格差)の解消を目指すとしている。
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