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KDDI、クラウドネイティブのネットワーク基盤技術でNEC、NICTと共同研究 5G網構築に向け
KDDIはクラウドを使った仮想化ネットワーク基盤(CNF)技術について、NEC、情報通信研究機構(NICT)と共同で実施している研究内容を発表した。技術の確立で、通信ネットワークの耐障害性を高める。2022年3月の研究開発完了を目指す。
KDDIは9月7日、クラウドを使った仮想化ネットワーク基盤(クラウドネイティブネットワークファンクション:CNF)技術について、NEC、情報通信研究機構(NICT)と共同で実施している研究内容を発表した。今後需要が急増するとみられる5GでのCNF導入に向け、通信ネットワークの耐障害性などを高める。2022年3月の研究開発完了を目指す。
5Gの実用化で通信ネットワークに柔軟性と効率性が求められる中、CNFは従来の仮想化技術であるバーチャルネットワークファンクション(VNF)よりも、「起動時間が短い」「リソース消費の効率がいい」「可搬性が高い」などのメリットがあるとして期待されている。一方、通信ネットワークへのCNF導入には、監視運用が複雑化する中での品質維持や、原因の特定・復旧が容易ではない障害の発生など、運用面に課題があるとされている。
共同研究では、通信障害の事前予測技術をKDDIが、障害発生時にサービスを迅速に再開するための設計技術をNECが、サーバ内のリソースを自動調停する基盤の制御技術の開発をNICTがそれぞれ担当する。
研究内容は同月8日から10日まで開催される、ネットワークの運用管理に関する国際会議で発表する。
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