給湯器の品不足、大手メーカーが軒並み影響を受けたベトナムのロックダウン
冬を前に給湯器の納期遅延が増え、消費者や施工業者の間で不安の声が広がり始めた。ベトナムがコロナ禍でロックダウンを行い、部品が日本に入ってこなくなった影響だという。
冬を前に給湯器の納期遅延が増え、消費者や施工業者の間で不安の声が広がり始めた。生産拠点の多いベトナムがコロナ禍でロックダウンを行い、部品が日本に入ってこなくなった影響だという。
ベトナムでは6月に新型コロナウイルスの感染が急拡大し、7月からハノイ市やホーチミン市など各地で社会隔離措置(ロックダウン)を実施してきた。食品や薬品の調達以外で外出した人に罰金を科す厳格なもので、経済活動もほぼ休止した。
工業化が進むベトナムに自社工場や取引先を持つ国内メーカーは多い。9月上旬には一部製品の供給に支障が出始め、リンナイ、ノーリツ、パーパスといった給湯器メーカーが相次いで取引先(施工業者など)に向けて一部機種の納期遅延を通知した。国内の給湯器はリンナイとノーリツの“2強”がそれぞれ4割程度のシェアを持っているため影響は大きい。
10月に入ると「給湯器が入手できるのは早くて11月といわれた」という個人のツイートが3万近くリツイートされるなど、消費者への直接的な影響が話題に上がり始めた。施工業者もWebサイトなどを使って在庫状況を説明したり、在庫リストを公開したりするケースが増えた。
ベトナムでは8月に新規感染者数のピークを過ぎ、9月から各地の隔離措置が徐々に緩和されるなど経済活動の再開に向けて動き出している。ただし1日あたりの新規感染者数は南部のホーチミン市で約3700人(10月3日までの1週間平均)と依然高い水準だ。
また工場は再開しても物流など周辺環境まですぐに整うとは限らない。給湯器メーカーも楽観視はできず「部品の供給が通常に戻るまで、まだ時間はかかると見ている」(ノーリツ)という。
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