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対局に勝てば最終面接、AIベンチャーで「将棋採用」 「強い人はプログラミングに向いている」
AIベンチャーのトリプルアイズは、人材採用の選考フローに将棋を組み込んだ「将棋採用」を始めると発表した。同社の将棋部所属で、アマチュア有段者の社員と対局し、勝てば最終面接へと進める。
AIベンチャーのトリプルアイズ(東京都千代田区)は10月12日、人材採用の選考フローに将棋を組み込んだ「将棋採用」を始めると発表した。同社の将棋部所属で、アマチュア有段者の社員と対局し、勝てば最終面接へと進める。2023年3月卒の新卒と中途採用で募集し、職種は本人の適性を判断した上でエンジニア職などに振り分ける。
同社では、19年にも将棋採用を実施。創業者の福原智さんの「将棋が強い人は、処理の流れを矛盾なく組み立てていくプログラミングに向いている」という考えのもと、募集を始めたところ、30人以上が応募。一局2時間を超える対局もあり、計11人をエンジニア職などで採用したという。20年は採用人数の兼ね合いで実施を見送ったが、21年に復活した。
同社は「創業者の福原自身がアマチュア実力者であり、とても将棋が好きだった。将棋で培ったロジカルシンキングはAI開発に役に立つのはもちろん、プロ棋士の道を諦めた人たちとってのセカンドキャリアにもなれると良いとも考えている」とコメントする。
対局はトリプルアイズの子会社、所司一門将棋センター(千葉県習志野市)で実施する。希望者は、将棋採用担当者宛に履歴書と職務経歴書を提出するとエントリー完了。応募者多数の場合は、早期に応募を締め切る可能性もあるとしている。
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