「AirTag」競合のTile、約235億円で買収される 家族見守りサービスのLife360に
家族の見守りサービスなどを展開する米Life360が忘れ物防止タグを手掛ける米Tileを2億500万ドル(約235億円)で買収する。
家族の見守りサービスなど、ロケーションサービスを展開する米Life360は11月22日(現地時間)、忘れ物防止トラッカーを手掛ける米Tileを2億500万ドル(約235億円)で買収すると発表した。2022年第1四半期での買収完了を目指す。
Life360は自社の見守りサービスにTileを統合し、家族だけでなくペットやモノも見つけられるプラットフォームにする考え。自社が抱える3300万の月間アクティブユーザーをTileの探索ネットワークに加えることで、ネットワークのリーチ範囲が最大10倍になると予想している。
Life360の創業者兼CEOのクリス・ハルズ氏は「この買収は、Life360が安全と位置情報サービスの世界的なプラットフォームになるための重要な一歩」と話す。同社は、2021年9月にも子ども向けGPSトラッカーを手掛ける米Jiobitを3700万ドル(約42億円)で買収した。
Tileは米Appleの「AirTag」の競合といわれる忘れ物防止トラッカー。BluetoothでスマートフォンやPCと連携し、Tile製品を持つユーザー間のネットワークを構築。紛失したTileを検知すると持ち主におおよその場所を伝える。
Tileは2012年の設立以来、約195カ国で事業を展開してきた。これまでに約40のパートナー企業からペットの首輪やヘッドフォンなどのTile内蔵商品も登場。米HPはTileを内蔵したノートPCを販売している。
Tileは買収後も現CEOのCJ・プローバー氏が引き続き指揮を執り、独立したブランドとして展開する。
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