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小型観光船の自動運転に成功、世界初 船員不足の解消に期待

日本財団が、世界で初めて小型観光船の無人航行に成功した。横須賀市の猿島と新三笠桟橋の間、約1.7kmの距離を離着岸含め、無人運行した。この技術により、国内の船員不足の解消が期待できるという

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 公益財団法人の日本財団は1月11日、世界で初めて小型観光船の無人運航を実施し、航行に成功したと発表した。横須賀市の猿島と新三笠桟橋の間、約1.7kmの距離を離着岸含め、無人運行した。この技術により、国内の船員不足の解消が期待できるという。


無人運行する小型観光船

 船には、画像解析による小型船の検出を目的としたカメラと、GNSS(衛星測位システム)や、船舶間や陸上と通信を行うAISなどのセンサーを設置。これらにより他船などの障害物を回避しながらの自律航行が可能になったという。有人でも操船が困難とされる離岸や着岸時も、自律操船システムにより無人での操船を実現した。


運転室内では、無人でレバーが作動する

 日本国内には旅客船が約2000隻あり、離島との交通手段などに利用されているが、その船員は2000年以降、約1万人から約7000人に減少。このため、船員不足と船員一人当たりの負担増加が課題になっている。無人運航技術の小型船への転用が可能となれば、将来的な船員不足の解消に期待できるという。

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