Twitterのセキュリティ責任者、ピーター・“マッジ”・ザトコ氏退社
Twitterのセキュリティ責任者、ピーター・“マッジ”・ザトコ氏が退社したと報じられた。2020年入社のザトコ氏は伝説のハッカーとして知られる。アラグワル新CEOによる組織再編が続く。
米Twitterのセキュリティ責任者、ピーター・“マッジ”・ザトコ氏が退社し、最高情報セキュリティ責任者のリンキ・セティ氏も間もなく退社すると米The New York Timesが1月21日(現地時間)、入手したという従業員への新CEOからのメールに基づいて報じた。
ザトコ氏はかつてハッカー集団Cult of the Dead Cow(cDc)の主要メンバーとして知られた。1998年には米上院の公聴会で30分以内にインターネットをクラッシュできると証言したことで有名だ。
ザトコ氏は2020年11月、7月に18歳の少年が多数のセレブのTwitterアカウントを乗っ取った事件の後、Twitterに入社した。米国防高等研究計画局(DARPA)、米Google、米Stripeでもセキュリティ関連に従事してきた。
セティ氏も大規模ハッキング後にTwitter入りし、ザトコ氏とともにセキュリティの強化とユーザーデータ保護に取り組んできた。同氏はeBay、Intuit、IBMなどでセキュリティに携わった。同氏のLinkedInによると現在もStripeのアドバイザーを務めている。同氏は21日、「Twitterを退社すると発表するのは心が重い」とツイートした。
昨年11月に共同創業者のジャック・ドーシー氏からCEOの座を引き継いだパラグ・アラグワル氏は、12月には組織改編で、エンジニアリングチームとデザインチームのそれぞれのトップを退社させた。
今回の人事についてアラグワル氏は従業員宛メールに「状況の性質上」従業員に開示できることは制限されていると記したという。
セキュリティ担当の新たな責任者については、本稿執筆現在まだ発表されていない。
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