「ボヘミアン・ラプソディ」みたいな曲できる? Appleが買収したAI作曲ベンチャーが何者か気になる:ヤマーとマツの、ねえこれ知ってる?(3/3 ページ)
Appleが買収したAI作曲を手掛けるベンチャー「AI Music」が何者か調べたら、意外と面白かった。
音楽オタクに悪い人はいない
マツ あと、このCEOのインタビューで面白かったエピソードがあったので、それを紹介しておきましょう。
この会社をスタートするときに、Abbey Road Studios Redというインキュベータープログラムでプレゼンしたそうなんですよ。
ヤマー アビーロードってビートルズで有名な通りですか?
マツ そうです。ビートルズやピンク・フロイドが偉大なアルバムを作り上げたスタジオ2で、とうれしそうに話しているのを聞いて、「あ、この人は信用できる」と単純に思いました。
ヤマー オタク同士が通じ合うアレですね。
マツ あと、自動作曲を音楽ルールだけで構築してしまわず、機械学習でやった方がいい理由として挙げてたのが、「それじゃあボヘミアン・ラプソディみたいな曲は生まれないでしょ」と。
ヤマー どういうことですか?
マツ 音楽理論だけで作曲しちゃうと、退屈な音楽しか産まない、と。そういう音楽土壌に育った、英国の企業なので。
ヤマー 机上の音楽理論だけではないと。
マツ 複数の楽曲ジャンルのミックスもできる技術らしいんですね。そこには期待したいです。
ヤマー それはすごいですね。新ジャンルの曲も出せるかも。
マツ このCEO、実はTEDにも出ていて、そのときは3Dプリンティング技術の会社を作ってたんですよね。これを売却してお金を作って、またこの会社も売ってという、シリアル・アントレプレナーなんですからまあすごい。
ヤマー やり手ですね。
マツ はい。AppleがAI作曲技術をどう料理して、僕らが使えるようにしてくれるのか楽しみです。人材が欲しいだけだったとかならないことを期待してます。
ヤマー 英国から米国に移ってどう音楽性が変わるか分かりませんが、Appleのプロダクトに触れられる日が楽しみです。動画のBGMに使えるかつ自分の好みにあった音楽探すの大変問題、結構切実なので!
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