翻訳ツールは便利だ。特に機械学習/深層学習ベースの翻訳サービスが登場してから、翻訳精度は飛躍的に向上した。海外の情報に当たるときに母国語で読めることのなんとありがたいことか。
翻訳サービスの中でも有名なのは「Google翻訳」と「DeepL翻訳」ではないだろうか。特にDeepLは、PDFやWord、PowerPointファイルの直接翻訳に対応している他、有料版では翻訳文字数が無制限だったり、語調の切り替えなんかにも対応している。
そんなDeepLだが、たまにとんでもない翻訳をすることがある。TwitterユーザーのSho Sakainoさん(@shosakaino)が投稿した、とある翻訳結果が話題だ。文章はフライトシューティングゲーム「ACE COMBAT ZERO THE BELKAN WAR」で登場するせりふなのだが、様子がおかしい。
そう、文頭に「彡(^)(^)」がいきなり出現するのである。これは、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の「なんでも実況J(ジュピター)」(通称:なんJ)発祥のキャラクター「やきう民」をアスキーアート化したもの。語調も「エースには3種類おるんやで?」と、実況ユーザー(通称:なんJ民)そのものである。
顔文字が出現するのは、該当の英文にクォーテーションマークを付けたときのみ。筆者の環境でも再現したが、外すと文体も「ですます調」で普通の文章に戻る。全ての英文で同様の症状が出るわけではないが、Twitter上では別の英文でも文頭に「彡(^)(^)」や「彡(゚)(゚)」が登場したという投稿が複数見つかる。DeepLは学習データに何を食べたのだろうか……。
冒頭で翻訳ツールが便利といったが、翻訳ツールが間違った翻訳を出すこともある。DeepLなどを使うとたまに遭遇するが、意味が真逆になったり、しれっと文節ごと翻訳していないケースも見かける。海外の文章を手軽に読めるありがたい存在であることには変わりないが、翻訳結果を過信しないよう、自身の目でも翻訳文を確認しつつ使いたいところだ。
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