マスク氏支持のTwitterの取締役、株主投票で再任否になるも再任することに
Twitterの株主総会の投票で再任に必要な過半数を取れなかったSilver Lake幹部のイーゴン・ダーバン氏が再任することになった。再任の条件は、ダーバン氏が取締役を務める上場企業を5社に減らすこと。同氏はイーロン・マスク氏による買収取引の立役者だ。
米Twitterは5月27日(現地時間)、米証券取引委員会(SEC)への提出文書で、株主総会での投票で再任否となった取締役、米Silver Lake幹部のイーゴン・ダーバン氏を再任すると報告した。ダーバン氏はTwitterを買収するとしているイーロン・マスク氏の支持者だ。
文書によると、ダーバン氏が投票で過半数を得られなかったのは、同氏が多数の上場企業(Silver LakeのWebサイトによると12社)で取締役を務めているためだが、任期満了の2023年5月25日までに5社に減らす条件で再任を支持するという。
「取締役会はダーバン氏を非常に有能なメンバーと見なし、業界に関する比類なき知識、独自の視点、合併や買収に関する貴重なスキルと経験を取締役会にもたらすと確信している」(SEC提出文書より)
ダーバン氏は、マスク氏が米Teslaの非公開化を検討した際、同氏と協力した。また、今回の買収でも重要な役割を果たしたと報じられている。
同氏は2020年、取締役会がジャック・ドーシーCEO(当時)氏の更迭を検討していた際、10億ドルを出資して取締役に就任することでドーシー氏の続投を可能にした。
ドーシー氏は2021年11月にCEOを辞任し、25日には取締役も任期満了で退任した。
マスク氏は26日、「ジャック(ドーシー氏)がTwitterの取締役を退任した! ところで、私はジャック(ドーシー氏)のファンなんだ。取締役会に留まって欲しかったが、彼が前進する必要があることも理解している」とツイートした。これに対し、ドーシー氏は走る馬の絵文字でリプライした。(その絵文字の解釈を巡って長いスレッドができている。)
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