Instagramのモッセリ氏、「TikTokになろうとしないで」に「動画が増えるのは必然」と反応
「TikTokになろうとしないで」と批判されているInstagramのトップ、アダム・モッセリ氏がInstagramとTwitterに変化について説明する動画を投稿した。写真は今後もサポートするが、ユーザーが動画にシフトしており、Instagramが変わらなくてもこの流れは続くと語った。
米Meta傘下のInstagram責任者(Head of Instagram)、アダム・モッセリ氏は7月26日(現地時間)、Instagramの変化について説明する動画を、InstagramとTwitterに投稿した。直接言及はしていないが、前日にフォロワー数が合計で約7億人のセレブ姉妹がInstagramのTikTok化を批判し、反響を呼んだことを受けたものとみられる。
写真共有SNSとしてスタートしたInstagramは近年、動画共有SNSのTikTokの人気の高まりを受け、動画機能「リール」に重点を置いたり、動画クリエイター支援に注力したりしている。
これに対し、署名サイトChang.orgに23日、「MAKE INSTAGRAM INSTAGRAM AGAIN.(stop trying to be tiktok i just want to see cute photos of my friends.)」(Instagramを再びInstagramに。TikTokになろうとするのはやめて。私は友達の素敵な写真を見たいだけなんだ)というキャンペーンが開設され、署名は3日間で15万人を突破した。セレブ姉妹のキム・カーダシアンさんとカイリー・ジェンナーさんはそれぞれ自身のストーリーズでこのキャンペーンを紹介し、160万以上のいいねを獲得した。
モッセリ氏は動画で、Instagramに多くの変更があるが、写真はこれからもサポートすると語った。だが、ユーザーの好みが変わってきており、ユーザーが動画にシフトしてきているため、プラットフォームとしても動画にフォーカスすることになるとしている。「私達が何も変えなくても、動画へのシフトは止められない」。
また、テスト中のフィードのフルスクリーンバージョン(評判が悪い)について、これは単なるテストであって、まだ改善の余地があると語った。
さらに、フォローしていない人の投稿をフィードに表示する「おすすめ」にも批判が多いが、これはユーザーが新たなコンテンツを発見し、クリエイターがより多くの人々にリーチできるようにする「最も効果的で重要な」方法だと主張した。おすすめの右上にある「×」をタップすると表示されるパネルで「すべてのおすすめの投稿をフィードで30日間一時休止する」を選べば1カ月はおすすめが表示されないことも説明した。
この投稿には多数の批判的なリプライが寄せられており、モッセリ氏は多くのリプライに返答している。
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