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UMAからの脱却 そしてNUMAに入る“PC”あるいは“Personal Computer”と呼ばれるもの、その変遷を辿る(1/4 ページ)

PCの源流から辿っていく連載の第22回は、メモリアーキテクチャについて。

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 昔ながらのIBM PC、PC/AT互換機からDOS/Vマシン、さらにはArmベースのWindows PC、M1 Mac、そしてラズパイまでがPCと呼ばれている昨今。その源流から辿っていく第22回はUMAからNUMAへの移行について。


 前回、チップセットの終焉について述べたが、チップセットの中でも特にNorth Bridge機能がCPU側に統合されたことで、もう1つ変わった事柄がある。それはUMA(Uniform Memory Architecture)からの脱却である。

 脱却、という言い方は厳密には正しくないかもしれない。というのは現在もSingle Processor構成では事実上UMAだからだが、NUMAを意識したUMAに実装が切り替わっている、と結論を先に書いても分からないと思うのでまず基本から。

 オリジナルのIBM PCから、2003年にAMDがOpteronをリリースするまでの間、PCの世界では「基本的に」UMAが採用されていた。

 「基本的に」と言うからには例外はあるのだが、それは後述するとして、UMAとは何かと言えば、端的には「メモリ管理が一か所で行われている」ことである。

 図1は一番シンプルな1 CPUの構成である。

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図1

 CPUの上でProcess A〜Cの3つのプロセスが稼働しており、それぞれMemory A〜Cの領域を占有している。まぁ、これはごく普通のことだ。UMAというのは要するに、メモリが1つの塊になっているという意味である。

 ではこれがマルチプロセッサになるとどうか? というのが図2の構成だ。

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図2

 Process AとBはCPU1で、Process CはCPU2でそれぞれ稼働している訳だが、メモリそのものはNorth Bridgeに接続されたMemory A〜Cをそれぞれ利用する形になる。

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