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「飲料陳列ロボ」、ファミマで導入拡大 300店舗に 人による補充業務“ゼロ”目指す
ファミリーマートが、飲料の陳列業務を自動で行うロボットの導入を拡大する。「従業員への負荷が大きい業務を24時間行い、これまで人間が行っていた飲料補充業務を完全になくすことを目指す」という。
ファミリーマートは8月10日、飲料の陳列業務を自動化するロボット「TX SCARA」の導入を拡大すると発表した。「従業員への負荷が大きい業務を24時間行い、これまで人間が行っていた飲料補充業務を完全になくすことを目指す」(同社)という。8月下旬から、300店舗を対象に順次導入する。
TX SCARAは日本のロボットベンチャーTelexistence製のロボット。搭載するカメラで撮影した飲料陳列棚のデータや、過去の売れ行きを基に補充の優先度をAIで判断し、ロボットアームで飲料を補充できるという。
普段は自動で稼働するが、トラブルが起きたときには遠隔操作も可能。画像データなどの管理基盤には米Microsoftのクラウドサービス「Microsoft Azure」を活用する。
TX SCARAの紹介映像
ファミリーマートは同時に、Telexistenceが提供する店舗業務の分析システムも導入する。従業員に発信機を装着してもらい、業務中の位置情報をデータ化。このデータを基に時間帯ごとの業務内容を分析し、ロボットによる業務の代替を前提とした人員配置などに役立てるという。
ファミリーマートは2021年11月にも、経済産業省の庁舎内にある店舗でTX SCARAを導入していた。実際の業務によってデータが集まり、ロボットの改善が進んだことから、導入を拡大する。
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