“PFNのAI”搭載お掃除ロボ登場 柔軟な自律走行と高い洗浄力両立 アマノと共同開発
AIベンチャーのPreferred Networks(PFN)の子会社で、ロボット開発を手掛けるPreferred Roboticsは、自律移動する小型床洗浄ロボット「HAPiiBOT」をアマノと共同開発した。価格は320万円(税別)で10月1日に発売する。
AIベンチャーのPreferred Networks(PFN)の子会社で、ロボット開発を手掛けるPreferred Robotics(東京都千代田区、以下PFRobotics)は9月20日、自律移動する小型床洗浄ロボット「HAPiiBOT」を発表した。業務用掃除用具メーカーのアマノ(神奈川県横浜市)と共同開発したもの。人や障害物を正確に認識し自律移動しながら床を自動洗浄できるという。
AI技術による自己位置認識やカメラで物体を識別する機能を搭載。大きさは約550(幅)×1220(奥行き)×940(高さ)mm、重量は約200kg。小型で小回りが利くのが特徴で、これまでロボットを導入できなかった施設でも利用可能という。また、従来の技術では認識が難しかった床マットなども認識できる他、省電力設計により連続2時間の洗浄ができるとしている。
同社らは、HAPiiBOTを遠隔操作できるクラウドサービス「AMANO Robot Cloud」も同時に発表。複数のロボットの稼働状況をリアルタイムに監視でき、清掃ルートを変更する機能やマップ連携機能を搭載する。同社らはHAPiiBOTにより「人手不足になりがちな深夜・早朝の清掃作業を自動化でき、現場管理者の工数を大幅に削減できる」と説明している
HAPiiBOTの価格は320万円(税別)で10月1日に発売。アマノは売り上げ目標として、2022年度に200台、2023年度に600台を目指す。なお、HAPiiBOTはPFRoboticsが発売する初めての製品という。
【修正履歴:2022年9月21日午前10時30分 プレスリリースの内容に誤りがあったため、1枚目の画像を差し替えしました】
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