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インボイス公表サイトのダウンロードページが一時閉鎖 不特定多数への“本名バレ”に国税庁が対応か
国税庁は、インボイス制度に登録した個人事業主の公表サイトにおいて、事業者本人の名前をダウンロードできるページを一時閉鎖した。理由は一時的に提供を見合わせているためとしている。
国税庁は9月22日、インボイス制度に登録した個人事業主の公表サイトにおいて、事業者本人の名前をダウンロードできるページを一時閉鎖した。理由は一時的に提供を見合わせているためとしている。一部メディアでは、同庁が個人事業主の名前などの公表方法について見直す方針を決めたと報じている。
公表サイトは2021年11月に公開されたもの。インボイス制度に登録した個人事業主の本名が記載されており、サイト閲覧者なら誰でもダウンロードが可能だった。この仕組みを参議院の赤松健議員と山田太郎議員は問題視しており、22日に国税庁に申し入れを行っていたという。
インボイス制度は、正確な納税額計算のために新型の請求書「インボイス」を使う消費税の仕入税額控除の方式の一つ。インボイスの発行には国税庁への申請が必要だが、免税事業者の場合、発行業者として登録するには課税事業者になる必要がある。
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