Netflix、3四半期ぶりの会員数増 2023年に「不正なパスワード共有」規制を開始へ
Netflixの7〜9月期決算は増収減益。会員数は前期より予想の2倍以上増加した。2023年初頭から「アカウント共有の収益化を広範囲に展開する」計画だ。
米Netflixは10月18日(現地時間)、2022年第3四半期(7〜9月)の決算を発表した。有料会員数は2億2309万人と、前期より241万人増加した。前期比で会員数が増加するのは3四半期ぶりだ。同社が前四半期に予測した増加数の2倍以上になった。
売上高は前年同期比5.9%増の79億26000万ドル、純利益は1%減の13億9800万ドル(1株当たり3ドル10セント)だった。売上高、1株当たり純利益ともにアナリスト予測(売上高は78億3700万ドル、1株当たり純利益は2ドル13セント)を上回った。
同社は2023年から、不正なパスワード共有の取り締まりを開始することも明らかにした。「われわれはアカウント共有の収益化について検討し、2023年初頭からこれをより広範囲に展開する予定だ」としている。
Netflixは2021年3月からチリ、コスタリカ、ペルーの3カ国で、不正にパスワードを共有しているユーザーに追加料金を請求するテストを開始した。
テストでは、スタンダードとプレミアムアカウントで、同居していない最大2人のサブアカウントを有料で追加できるようにした。サブアカウントの料金は月額350円程度と、独立したアカウントを開設するよりは安価な設定になっている。
Netflixは決算発表の前日、「プロフィール移行」機能の提供を発表した。この機能で、サブアカウント開設の際、共有していたアカウントから閲覧履歴やマイリストを移行できるようになる。
同社はまた、11月から「広告付きベーシック」プランも提供する計画だ。
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