Adobe、画像生成AIを開発へ 倫理や法律面で“透明性”高めたクリエイターのためのツール目指す
米Adobeは、クリエイター本位の画像生成AIを開発すると発表した。倫理や法律などの側面において透明性を持つ画像生成AIツール開発し、クリエイターが正当な利益を得られる仕組みの構築を目指す。
米Adobeは10月19日(現地時間)、クリエイター本位の画像生成AIを開発すると発表した。同社は「クリエイターとその作品を尊重した、責任ある画像生成AIの開発と利用における標準を定義する」と説明。倫理や法律面などで透明性を持つ画像生成AIツール開発し、クリエイターが正当な利益を得られる仕組みの構築を目指す。
Adobeは「近年、画像生成AIは実用性を高め、クリエイターのアイデア出しやバリエーション検討の方法に変革を起こした」と説明する。一方、未成熟な技術のため、倫理や法律などで懸念があるとも言及。今後画像生成AIが普及することでクリエイターは“この作品は人間が作ったものである”と証明する必要があると警鐘を鳴らしている。
Adobeは2019年にコンテンツ認証イニシアチブ(Content Authenticity Initiative:CAI)を設立し、オンライン上の誤報や偽情報の氾濫を防ぐ取り組みを行っている。CAIの技術を基にクリエイターが自身の作品だと証明できる、コンテンツ認証技術を画像生成AIに組み込む方針としている。
また、CAIは取り組みの一環として、ニコンとパートナーシップを結ぶことも発表。ミラーレスカメラ「ニコン Z 9」に、撮影した写真に著作権や時間、場所、撮影方法などの情報を記録する来歴記録機能を組み込んだ試作機を共同開発したという。実機はAdobe開催のイベント「Adobe Max 2022」で展示しており、今後も引き続きCAIの取り組みを推進するとしている。
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