Metaは減収大幅減益 ザッカーバーグCEOは2023年の「Meta Quest 3」(仮)発売を予告
Metaの7〜9月期決算は、売上高は4%減、純利益は52%減だった。2四半期連続の減益だ。メタバースやQuest製品を扱うReality Labsの売上高は半減し、純損失は約37億ドルに拡大した。
InstagramやFacebookを運営する米Metaは10月26日(現地時間)、第3四半期(7〜9月)の決算を発表した。売上高は前年同期比4%減の277億1400万ドル、純利益は52%減の43億9500万ドル(1株当たり1ドル64セント)だった。
前四半期に続く減益で、その幅は広がった。マクロ経済の影響により、主力の広告事業が減速した他、Questシリーズのヘッドセットやメタバースを担うReality Labsの売上高がほぼ半減した。
売上高はアナリスト予測の273億8000万ドルを上回ったが、1株当たり純利益は1ドル89セントという予想に届かなかった。
第4四半期の予想も売上高の見通しは第3四半期よりも高いがホリデーシーズンとしては抑え気味な300億〜325億ドルとした。
さらに2023年について、Reality Labsの営業損失が大幅に増加すると予想した。「2023年以降は、長期的に全体の営業利益を伸ばすという目標を達成するため、Reality Labsへの投資ペースを調整していく」としている。
Metaが「ファミリー」と呼ぶFacebook、Instagram、Messenger、WhatsAppをまとめた日間アクティブユーザー数「DAP(Daily Active Person)」は4%増の29億3000万人だった。
セグメント別では、広告の売上高は4%減の272億3700万ドル、ファミリーアプリの広告以外の売上高が9%増の1億9200万ドル、メタバース関連のReality Labsの売上高は49%減の2億8500万ドルだった。Reality Labsの損失は36億7200万ドル。
マーク・ザッカーバーグCEOは業績発表後の会見の冒頭で、Reality LabsでのAI開発は、アプリファミリーの営業利益成長に貢献するため、Reality Labsへの投資は、長期的には会社全体の営業利益を大幅に増加させることに繋がると語った。
また、2023年には次世代の消費者向けQuestを発売すると予告した。11日に発表したハイエンドヘッドセット「Meta Quest Pro」とは別に、「Quest 3」(仮)を発売するという意味だろう。
【訂正:2022年11月1日午後7時 記事掲載当初、「広告の売上高は45%減の272億3700万ドル」としていましたが、正しくは「広告の売上高は4%減の272億3700万ドル」でした。】
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