Amazon、増収増益だがホリデーシーズンの予測は控えめ
Amazon.comの7〜9月期の決算は売上高は15%増、3四半期ぶりの黒字だった。広告は好調だったがAWSの成長は鈍化した。ホリデーシーズンの予測は抑え気味だ。
米Amazon.comは10月27日(現地時間)、第3四半期(7〜9月)の決算を発表した。売上高は前年同期比15%増の1271億1000万ドルで、純利益は28億7200万ドル(1株当たり28セント)だった3四半期ぶりの黒字だ。
売上高はアナリスト予想の1274億6000万ドルに届かなかったが、前四半期よりも成長幅は大きかった。
Amazonは7月、一部地域で2回目のプライムデーイベントを開催した。だが、ホリデーシーズンを迎える第4四半期の売り上げ予想は抑え気味(1400億ドル〜1480億ドル、前年比2〜8%増)だ。
アンディ・ジャシーCEOは発表文で「マクロ経済環境では明らかに多くのことが起こっている。われわれは長期的な収益を損なわないよう、投資をより合理化するようバランスをとっていく。このホリデーシーズンに、お客様に素晴らしい体験を提供する準備はできている」と語った。
セグメント別では、広告が好調で、売上高が25%増の95億4800万ドルだった。広告が主力の米Alphabet傘下のGoogle、米Meta、米Snapなどはいずれも、7〜9月期の広告収入が減少している。
プライムデーを開催した主力のオンラインストア(ビデオやゲーム、Kindleなどのデジタルコンテンツを含む)の売上高は7%増の534億8900万ドルだった。
クラウドサービスのAWSの売上高は27%増の205億3800万ドル。2桁台の増収ではあるが、伸び率は鈍化している。
関連記事
- Amazonの秋のハードウェアイベントまとめ マルジナリア可能なKindleや睡眠サポートランプなど
Amazonが恒例の秋のハードウェア発表イベントをオンラインで開催した。書籍への書き込み(マルジナリア)可能な「Kindle Scribe」やスマートなベッドサイドランプなど多数の新製品が発表された。Kindle Scribeは日本でも発売する。 - Amazon、今年2回目のプライムデーを10月11日、12日に15カ国(日本は含まれず)で開催へ
Amazonは今年2回目となるプライム会員限定イベントを10月11日と12日に15カ国で開催する。日本は含まれない。ホリデーシーズンのショッピングを早期に開始する形だ。 - Amazon、Alexaの答えに特定企業の製品を盛り込む「Customers Ask Alexa」
Amazonの音声アシスタントAlexaに質問すると、質問に関連する商品ページへのリンクを提示するサービスが発表された。Amazonブランド登録に登録する小売業者が回答を用意できる。2023年に米国で開始する計画だ。 - Amazon、梱包を簡素化 紙袋配送など拡大
アマゾンジャパンは、梱包の簡素化を拡大したと発表した。紙袋で配送したり、メーカーの梱包そのままで送るといった配送を増やす。 - Amazon、2四半期連続の赤字 AWSの営業利益は36%増
Amazonの4〜6月期決算は売上高は7%増、20億2800万ドルの赤字だった。2四半期連続の赤字だった。広告事業とAWSは好調だった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.