pixiv、AI作品のフィルタリングを可能に 判別は“自己申告”
イラスト・小説投稿サービス「pixiv」に、AIで生成した作品のフィルタリング機能などが追加。AI生成作品のみを取り上げたランキング機能の提供も始まった。
ピクシブは10月31日、イラスト・小説投稿サービス「pixiv」に、AIで生成した作品のフィルタリング機能などを搭載した。同社は20日、「創作コミュニティーと技術が、うまく共存できる道を模索する」として、AIを使った作品と人間が作った作品が住み分けできる機能を提供すると予告していた。
クリエイターはイラストや小説の投稿時、「AIで生成した作品かどうか」にチェックをつけることが可能に。一般ユーザーは設定画面から「AI生成作品の表示を減らす」にチェックすると、検索結果などからAIで生成した作品をフィルタリングできる。
投稿済みのイラストや漫画については、投稿者自身が「#AI生成」などのタグを付けている作品のみ、「AIで生成した作品かどうか」のチェックを自動でオンにした。意に沿わない場合、クリエイター自身が再設定できる。
小説については自動でオンにしておらず、クリエイターが自身で設定するよう呼び掛けている。イラスト、漫画、小説いずれの場合でも「AIで生成した作品かどうか」の基準は「制作過程の全て、もしくはほとんどをAIによって生成された作品」としている。
AI生成作品のみを取り上げたランキング機能も開発した。まずはWeb版で提供を開始。11月7日からはスマートフォンアプリ版でも表示する。一連の機能は無料会員を含む全ユーザーに提供する。
ピクシブは今回の対応について「今回の機能変更は必ずしも恒常的なものではなく、必要に応じて見直しや変更を行う。以降も利用規約やガイドラインの変更、pixivの各種機能変更等を含めて検討する」としている。
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