Meta、社員1万1000人解雇を正式発表 CEO「世界のオンライン移行、期待通りにならず」
Facebookなどを運営する米Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは、社員1万1000人を解雇すると発表した。削減人数は会社全体の約13%に当たる。
Facebookなどを運営する米Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは11月9日、社員1万1000人を解雇すると発表した。削減人数は会社全体の約13%に当たる。コロナ禍で行った増資で期待通りの結果が出なかったことが要因としている。
ザッカーバーグCEOは「コロナ禍に入り、世界が急速にオンライン化し、Eコマースの急増によって収益が大幅に増加した。パンデミック終了後もこの成長は続くと考え、私は投資を大幅に増やす決断をした。しかし、期待通りの結果にはならず、当社の収益は予想をはるかに下回っている。これは私の間違いで、私に責任がある」と説明している。
Metaが10月に発表した第3四半期(7〜9月)の決算では、売上高は前年同期比4%減の277億1400万ドル、純利益は52%減の43億9500万ドル(1株当たり1ドル64セント)に。前四半期に続く減益となり、さらにその幅を広げていた。マクロ経済の影響で主力の広告事業が減速した他、Questシリーズのヘッドセットやメタバースを担う「Reality Labs」の売上高がほぼ半減していた。
人員削減は、FacebookやInstagramなどを手掛ける「Family of Apps」とReality Labsのどちらの組織でも行う。ビジネスチームも大幅に再編するという。2023年の採用人数も減らす予定で、一部の例外を除き第1四半期(2023年1〜3月)まで雇用は行わない。採用の再開については、業績やマクロ経済の状況を見て判断していくとしている。
ザッカーバーグCEOは、現在インフラの支出を見直ししており、AIを利用したより効率的な生産能力の確保に注力していると話す。「理由は2つあり、収益の見通しが年初の予想より低いことと、Family of AppsとReality Labsの両方で効率的に業務を行えることを確認したいからだ」(ザッカーバーグCEO)
ザッカーバーグCEOは今回のレイオフについて「これは悲しいことで、どうしようもないことだ。去っていく人たちには、この場所に全てを注いでくれたことに、あらためて感謝したいと思う。皆さんの努力のおかげで、今の私たちがあるからだ」とコメント。
「私たちのコアビジネスは、これまでで最も収益性の高いものであり、今後も大きな可能性を秘めている。私たちは歴史的に重要な仕事をしている。私たちが効率的に仕事をすれば、この不況からこれまで以上に強く、たくましく脱却できると確信している」(ザッカーバーグCEO)
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