ニュース
“在宅手当にも課税”問題を回避 社員にポイント付与、ECサイトのような「備品レンタル」サービス(2/3 ページ)
リモートワークが普及する中で、多くの企業が導入したのが在宅手当だ。しかし、非課税の交通費手当とは違い、在宅手当には多くの税金がかかり、実質的な効果がかなり小さくなることは、意外と知られていない。
リモートHQ ポイント制で備品をレンタル
この不可思議な状況を改善しようと、HQが企業向けに提供を始めたのが、「リモートHQ」というサービスだ。これは、自宅の仕事環境の改善に役立つ、机やイス、ディスプレイやキーボードなどを、社員が選んでレンタルできるという仕組み。
例えば、5000円分の在宅手当の代わりにリモートHQの5000円分のポイントを社員に付与する。社員はポイントを使ってECサイトで買い物をするように、生産性向上のための機器のレンタルができる。
「在宅手当などは、公平性と個別最適の両方が必要になる。『在宅勤務でチェアがないデスクがない、じゃあ支給してあげるよ』となると、もう買ってしまった、これだと部屋に入らない、今持っているものよりランクが低いなど、不満の声が続出する」と坂本氏。
ポイント付与にして社員に必要なものを選ばせるだけでなく、その人に合ったものをリコメンドする仕組みがリモートHQの特徴だ。自宅の作業場所の写真をアップロードし、調査に答えると、改善ポイントの提案や商品のリコメンドが来るという。
リモートHQの仕組みでは、全額が企業側の費用として処理できるため、税金の支払いが発生しない。実際、すでにリモートHQを導入した50社弱の企業では、在宅手当から切り替えたことで大きくコストが下がっているという。
関連記事
- 中堅中小の46.2%が「紙・Excelで交通費・経費を処理」 テレワークの障害に ラクス調査
ラクスは11月2日、全国の経理担当者864人に経理業務の課題に関して行った調査結果を公開した。それによると、46.2%の企業が交通費や経費の申請・精算において「すべての作業を紙・Excelで処理している」と回答した。 - 満足度の高い勤怠管理システム 複雑な勤怠ルールに対応できるカスタマイズ性で人気の1位は【2022年7月版】
ユーザー満足度の高い勤怠管理システムはどれ? IT製品レビューサイト「ITreview」に寄せられたレビューを基に、ランキング形式でまとめた。 - 10万円を社員に支給 はてな、在宅勤務の制度刷新で
はてなが社員に10万円を支給する。在宅勤務の支援制度を刷新したことに伴う対応という。新制度では、これまで2万円だった新入社員への手当てを12万円に増額。差額を埋めるとして、既存社員にも手当を支払う。 - 東京→横浜の「テレワーク移住」に大苦戦した話 一筋縄ではいかない引っ越しのアレコレ
会社に行かなくなったので、東京都から横浜にテレワーク移住した記者。しかし引っ越し作業に当たっては、思いもしない壁が立ちはだかっていた。 - リモートと出社、どちらも快適にする「Envoy」でハイブリッドワークの生産性を高める
シリコンバレーの企業で導入され始めた、ハイブリッドワークのためのサービス「Envoy」について解説します。 - Apple、オフィス勤務再開を延期 新型コロナウイルス感染拡大を受け
「われわれはハイブリッドワークの試験運用開始を無期限延期にする」とティム・クックCEOは述べたという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.