ニュース
“Winny事件”題材の映画「Winny」、3月10日公開 開発者・金子勇さん役は東出昌大さん
ファイル共有ソフト「Winny」を巡り、開発者・金子勇さんが著作権法違反ほう助容疑で逮捕・起訴された"Winny事件”を題材にした映画「Winny」の公開が2023年3月10日に決まった。
ファイル共有ソフト「Winny」を巡り、開発者・金子勇さんが著作権法違反ほう助容疑で逮捕・起訴された"Winny事件”を題材にした映画「Winny」の公開が2023年3月10日に決まった。監督・脚本は松本優作さんが担当。金子勇さん役を東出昌大さん、サイバー犯罪に詳しい弁護士・壇俊光さん役を三浦貴大さんが務める。
Winnyは、金子勇さんが2002年に開発したファイル共有ソフト。匿名掲示板「2ちゃんねる」で試用版を公開したところ、瞬く間に広がった。しかし、映画やゲーム、音楽の違法アップロードにも利用されるようになり、金子さんは著作権法違反ほう助容疑で2004年に逮捕された。
これに対し「自ら著作権侵害していなくても、ソフトを開発しただけで逮捕されるのは不当」「開発者の萎縮につながる」などの声が上がり、ソフトウェア開発者を中心に議論を呼んだ。11年に最高裁で無罪が確定したが、金子さんは13年7月に42歳で死去した。
この映画は、起業家の古橋智史さんが発起人となったクラウドファンディングから実現したもの。「Winny事件を映画にすることで、日本が世界に誇る技術や人にフォーカスを当て、挑戦者を応援できる環境を作りたい」という理由から、脚本開発費として10万円を募集。結果、81万2000円を集めていた。
関連記事
- 「Winny事件」映画化企画が進行中
あの「Winny事件」を映画にする企画が進んでいる。クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で、脚本の開発費を調達中だ。 - Coinhive裁判4年間の舞台裏 担当弁護士が見た、始まりから逆転無罪前夜まで
Coinhive裁判が幕を閉じた。結果は二審の判決を覆し無罪。社会的意義の大きい裁判を無罪に導いた平野敬弁護士が、日本ハッカー協会のイベントで、Coinhive事件発生当初から無罪を勝ち取るまでの“ドラマ”を語ってくれた。 - 最高裁で逆転無罪の確率は0.02%──針の穴を通したCoinhive裁判 覆った“従来の法解釈”
Coinhive裁判の最高裁判決で逆転無罪を勝ち取った平野敬弁護士が、本件の論点と、判決が示した法解釈への影響力について解説した。Coinhiveは「意図に反するが不正ではない」と結論付けられ、憲法、刑法学者にとってもインパクトのある判決となった。 - 「モロさんはスパルタクスだった」──Coinhive裁判がもたらした“抑止力”
最高裁で逆転無罪を勝ち取ったCoinhive裁判。平野弁護士はこの裁判を戦い抜いたモロさんを、古代ローマの「スパルタクス」に例える。スパルタクスはローマの奴隷を取り巻く法令が大きく変化した起点になったからだ。 - 東大特任准教授、問題発言で大学側から「遺憾の意」 講座提供元のマネックスも寄付停止の事態に発展
東京大学の特任准教授の発言をめぐって、大学側や関連企業が声明を発表する事態が起きている。東大は遺憾の意を表するとともに、不快に感じた人に対して謝罪を発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.