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紙でできたデジカメで昭和な写真を撮ってみた クランク回して動画撮影も荻窪圭のデジカメレビュープラス(3/5 ページ)

知る人ぞ知る「PaperShoot」の新型である。数年前に登場した台湾製の究極にシンプルなデジカメ。今回画素数が上がった新バージョンが登場したので使ってみたのだ。

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 基板むき出しで持ち出したいくらいだけど、それはさすがにアレなので、やりたい人は透明なアクリル板を買ってきていい位置に穴をあけて、とハンドメイドすると良いと思う。

 ネジの代わりに市販のストラップをうまく使って付けちゃう手もある。その辺は実に自由だ。


ネジ留めがめんどくさいなと思ったらこういう手も

 とりあえず準備ができたら、撮ってみるべし。

 いつものガスタンクである。

 おみごと! って感じ。

 見事に清く正しいトイカメラの写り。色合いやグラデーション、周辺光量落ちなども良い。


いつものガスタンク。なんといったらいいか、とても懐かしい感じだ

 ちなみにファインダーはただの穴なので構図をぴしっと決めるのは無理です。その辺は気にしないで撮るのが正解。

 画像サイズは4896×3672ピクセルで約1800万画素。

 フォーカスは固定だし露出補正もないし、とにかくやることは「シャッターを切る」だけである。

 実は電源スイッチもない。

 シャッターを押すとその場で起動して撮影して数秒たつとまた電源が落ちるのである。

 起動にちょっとかかる(2秒くらい)ので音とLEDで撮影されたのを確認しなきゃいけないけど、感覚としては「写ルンです」を代表とする「レンズ付きフィルム」だ。

 その仕上がりも「レンズ付きフィルム」をほうふつとさせてくれる。

 あ、っと思ったら、ぱっと構えてさっと撮って、どう撮れたかはあとのお楽しみ。


誰もいない(正確には柱の陰に1人いるんだが)地下鉄の駅。誰もいないなかにぽつんと自販機が輝いてる寂寞感が出てる

 画質はいいかと聞かれると、いいわけないんだが、アリかナシかで問われると全然アリ。それが面白いところで、今のスマホカメラは性能が上がりすぎてどんなシチュエーションでもきれいに撮れ過ぎちゃうのだ。不自然な環境でも自然な写りになるところが不自然というよく分かんない域に向かってる。

 対してPapershootはその場の光や明るさがそのまま出るのだ。その素直な感じが味わいになるのである。

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